糸リフト(スレッドリフト)とは?効果やダウンタイムなど徹底解説

2025.01.31

糸リフト(スレッドリフト)とは?効果やダウンタイムなど徹底解説

糸リフト(スレッドリフト)は、メスで皮膚を切開せずにリフトアップや小顔が実現できる美容施術のひとつです。切開をともなわないため、ダウンタイムやリスクも少なく、幅広い世代の人から人気を集めています。

一方で、「術後の痛みが強い」「思ったより効果が感じられない」といった声も聞かれるため、施術を受けることをためらっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

今回の記事では、糸リフトについて詳しく解説していきます。

糸リフトで得られる効果やダウンタイム、気になる費用の相場や失敗しないためのポイントについても紹介していきますので、糸リフトをご検討中の方はぜひ最後までご覧ください。

顔のたるみの原因

顔のたるみの原因

糸リフトは、顔のたるみを皮膚の切開をすることなく改善することができる施術ですが、なぜ、年齢を重ねると顔がたるんでしまうのでしょうか。顔のたるみはさまざまな要因が重なり合うことで生じますが、おもな原因は以下のとおりです。

  • 表情筋の衰え
    加齢により顔の筋肉である「表情筋」が衰えると、皮膚を支えることができず、たるみ の原因となります。
  • コラーゲン・エラスチンの減少
    加齢にともない、コラーゲンやエラスチンが生成される量が減少していきます。皮膚の弾力を維持しているこれらの成分が減少することで、肌のハリが失われ、顔のたるみが生じやすくなります。
  • 紫外線によるダメージ
    紫外線はコラーゲンやエラスチンの分解を促すため、長時間浴びることでたるみの原因となります。
  • 肌の乾燥やスキンケア不足
    肌は乾燥すると弾力を失いやすくなり、たるみを引き起こしやすくなります。そのため、保湿ケアを正しく習慣的におこなうことが大切です。また、クレンジングについても、やり方によっては肌のバリア機能を低下させてたるみの原因となるため、過剰なクレンジングは避けるなど、注意しておこなうようにしましょう。
  • 生活習慣
    睡眠不足や過度のストレスが重なると、ホルモンのバランスが崩れて肌のターンオーバーに大きな影響を与え、たるみが生じる原因となります。

フェイスリフトとは

フェイスリフトとは

フェイスリフトとは、加齢とともにたるんでしまった顔の皮膚を引き上げて若返りを図るアンチエイジング施術で、「糸リフト」と「切開リフト」の2つの方法があります。

糸リフトは、皮膚の下に特殊な医療用の糸を挿入し、内側から皮下組織引き上げて固定することによりリフトアップする施術方法です。一方、切開リフトは、皮膚を切開して皮下組織と筋膜を一緒に引き上げ、余分な皮膚を切り取り縫合することでリフトアップをします。

この2つの施術方法は、効果やその持続期間・ダウンタイムなどがそれぞれ異なるため、フェイスリフトを検討する際には違いをよく理解したうえで選択する必要があります。

糸リフト(スレッドリフト)とは

糸リフト(スレッドリフト)とは

糸リフトとは、医療用の特殊な糸を皮下に挿入して皮下組織を内側から引き上げ、顔のたるみや、ほうれい線・マリオネットラインなどのシワを解消する施術です。フェイスラインが引き締まることで小顔効果にも期待できるため、世代を問わず人気があります。

糸リフトは、メスで皮膚を切開することなく小さな針穴を空けるだけでおこなえるため、施術時間が短く、ダウンタイムやリスクが比較的少ないことというメリットがあります。また、何度でも繰り返し施術を受けることができることも特徴として挙げられます。

施術の際は、細い針で医療用の糸を皮膚に挿入します。糸には細かいトゲのような突起(コグ)がついているため、そのコグが皮下組織に引っかかることにより、内側からたるみを引き上げることが可能になります。一般的には体内で溶ける糸(吸収糸)が用いられていますが、溶けない糸(非吸収糸)を使用しているクリニックもあります。

糸リフトで期待できる効果

糸リフトで期待できる効果

ここからは、糸リフトで期待できる効果について紹介していきます。

たるみ・ほうれい線の改善

糸リフト用の特殊な糸についているコグ(トゲのような突起)が、皮膚や脂肪に直接引っかかることで引き上げが可能となり、顔のたるみだけではなく、ほうれい線やマリオネットラインも解消することができます。

また、挿入された糸が皮下組織を刺激することでコラーゲンが増加するため、糸が吸収されてしまった後でもリフトアップ効果が持続します。そのため、定期的に糸リフトの施術を受けることにより、たるみを予防することも可能です。

小顔効果

糸リフトで皮下組織が引き締まることにより、小顔効果にも期待できます。

皮膚がたるんで曖昧になってしまったフェイスラインも、糸リフトの施術によりスッキリと引き締まってシャープな印象になるため、小顔効果と若返り効果の2つの効果を得ることができます。

肌質の改善

糸リフト施術により、ハリ・ツヤなどの肌質も改善されます。

なぜなら、糸リフトで皮下の脂肪層に挿入した糸が皮下組織を刺激し、ハリ・ツヤを維持するために重要なコラーゲンやエラスチンの生成を促進するからです。

リフトアップや小顔の効果は、糸リフトの施術後すぐに実感ができることが多いですが、コラーゲンやエラスチンは、1~2か月ほどかけて徐々に生成されるため、肌質改善の効果はゆっくりとあらわれることが特徴です。また、コラーゲンの増加により肌が引き締まるため、たるみ毛穴や乾燥肌の改善も可能です。

糸リフトに使用される糸の種類

糸リフトに使用される糸の種類

糸リフトに使用される糸には、溶けない糸(非吸収糸)と溶ける糸(吸収糸)があります。また、溶ける糸の素材にはさまざま種類がありますが、多くのクリニックで使用されている

溶ける糸として、PCL・PDO・PLLAの3つの素材が挙げられます。

ここでは、PCL・PDO・PLLAの3種類の素材の溶ける糸と、溶けない糸について詳しく解説していきます。

PCL(ポリカプロラクトン)

PCLの特徴には、素材のしなやかさと引き上げる力の強さ、吸収されるまでの持続期間が長いことが挙げられます。そのため、その優れた柔軟性を活かして、目元・口元などの動きが多いパーツのたるみ改善に用いられています。持続期間は24か月~36か月と糸リフトのなかでは比較的長いため、長期的な効果を求めている方におすすめの素材です。

PDO(ポリジオキサノン)

PDOは、PCLやPLLAに比べると体内での吸収・分解が早く、効果の持続期間は6か月~12か月とされています。しかし、細かいシワに有効で自然なリフトアップが可能なため、糸リフトが初めての方にも向いている素材です。また、PDOのもつ脂肪萎縮効果により、顔周りについた余分な脂肪の引き締めにも期待できます。

PLLA(ポリ-L乳酸)

3種類のなかでもっとも硬い素材であるPLLAは、強度があり引き上げる力も強いため、リフトアップ効果も高いとされています。そのため、特にたるみの強い人や、ほうれい線などのシワが深くて目立つという人に向いている素材だといえます。効果の持続期間は、おおよそ18か月~24か月です。

溶けない糸

溶けない糸の素材の代表的なものとして、PP(ポリプロピレン)と金が挙げられます。

PPは外科手術でも使用されている素材です。ナイロン性で伸縮性がなく、術後にやや引きつれを感じやすい傾向がありますが、リフトアップ効果は5年程度続くといわれています。

金の糸は純金からできており、一般的に糸リフトで使用する糸と違ってコグなどの突起がないことが特徴です。そのため、たるみを大きく引き上げる効果には期待できませんが、10〜15年のあいだ美肌効果が続くとされています。

これらの糸は体内に吸収されることはありませんが、半永久的な効果には期待できません。なぜなら、挿入した糸のコグの耐久性が落ちるなど、時間の経過とともに糸の性能そのものが劣化するためです。

また、溶ける糸よりも感染症のリスクが高く、万が一トラブルがあった場合に修正がしづらいというデメリットがあります。

糸リフトを失敗した?と感じるときの症状

糸リフトを失敗した?と感じるときの症状

糸リフトは、メスで皮膚を切開しないため、ダウンタイムやリスクが少ないというメリットがある一方、「十分な効果が得られなかった」「痛みが残った」など、失敗したのでは…と思われる体験談を耳にすることがあります。

ここからは、糸リフトに失敗したかもしれない…と感じるときの症状について解説していきます。

顔のひきつれ

糸リフトのダウンタイム期間中は、顔のひきつれを感じることがあります。

もっとも強くひきつれを感じるのは、施術直後から2~3日目くらいまでです。

また、個人差はありますが、糸が皮膚に馴染むまでには1~2週間かかります。そのあいだは顔のひきつれが続くことがありますが、ほとんどの場合、時間の経過とともに症状は治まっていきます。

顔表面のデコボコ

糸リフトの施術直後の顔表面デコボコは、時間の経過とともに治まっていくことが多いですが、ダウンタイム期間を過ぎても治らない場合、施術の失敗である可能性があります。

糸リフトの施術では、皮下脂肪に対して同じの深さを維持しながら糸を通していきます。しかし、糸を通す深さが一定でなかったり、浅すぎる層に糸を通してしまったりすると、顔表面にデコボコが残ることがあります。

顔の左右差

顔の左右差は、糸リフトの施術時の麻酔や、糸を挿入する際の刺激による腫れが原因で引き起こされます。そのため、糸が馴染むまでの2週間ほどのあいだに少しずつ落ち着いていくことがほとんどです。

しかし、2週間以上が経っても左右差がみられる場合は、もともとの骨格の左右差やたるみの程度・脂肪の量が原因であると考えられます。糸リフトの経験が豊富で技術力のある医師であれば、元来の顔の左右差を考慮したうえで、術後に左右差ができるだけでないように計算して施術をおこないます。糸リフト後の顔の左右差を回避するためには、慎重に医師を選ぶ必要があります。

リフトアップ効果が十分ではない

糸リフトの施術後にリフトアップ効果が感じられない原因として、顔の皮下脂肪の量が多いことが挙げられます。

顔の皮下脂肪が多い人の場合、挿入した糸にかかる負担が大きくなり、糸が本来もっている引き上げの効果が十分に発揮されなかったり、効果が持続しなかったりする可能性があります。そのため、糸リフトで効果を得るためには、脂肪吸引や脂肪除去の施術をおこなう必要があります。

また、糸リフトがアプローチするのは皮膚から皮下脂肪までの層であるため、骨格や筋肉が原因のたるみやシワには効果が期待できません。

頬がこけているように見える

同時に脂肪吸引や脂肪除去をおこなっていない限り、糸リフトの施術だけで頬がこけることは非常にまれです。糸が馴染むとともに治まっていくことがほとんどですが、施術の失敗による皮膚のよれが原因で頬がこけてしまうことがあるため、注意深く症状を見極めることが大切です。

強い痛みがある

糸リフトでは、多くの神経が走っている組織に糸を通すため、術後1~3日くらいのあいだは強めの痛みをともないますが、痛み止めで抑えることができます。その後、個人差はありますが、1週間から長くても3週間かけて痛みは少しずつ治まっていきます。

それ以上に強い痛みが長引いたり、熱や腫れがみられたりする場合は、感染症の恐れがあるためすぐに医師に相談するようにしましょう。

糸リフトで失敗しないクリニック選びのポイント

糸リフトで失敗しないクリニック選びのポイント

どのような美容施術でも、失敗するリスクはゼロではありません。しかし、美容施術での失敗は、医師やクリニックを慎重に選ぶことで回避することができます。

ここでは、糸リフトで失敗しないクリニックの選びのポイントを紹介していきます。

医師の経験・実績が豊富か

医師やクリニックによって、得意としている施術はそれぞれ異なります。

糸リフトがメニューにあったとしても、実際に手がけた症例数が少なかったり、経験の浅い医師が施術を担当していたりする可能性があります。

糸リフトで失敗しないためには、技術力が高く、糸リフトの施術経験が豊富な医師のいるクリニックを選ぶことが大切です。

糸リフトの施術を検討する際は、クリニックの公式サイトやSNSなどを利用して医師の糸リフトの施術実績や症例写真などを確認しておきましょう。最近ではYouTubeで施術の様子やビフォーアフターを紹介しているクリニックもあるため、チェックしてみてください。

カウンセリングは充実しているか

美容施術を受ける前のカウンセリングは、そのクリニックが提供する施術のクオリティを判断する大きな材料となります。

クリニックによっては、施術をする医師ではなく、カウンセリング専門のスタッフがカウンセリングを担当することがあります。しかし、このようなクリニックでは、カウンセリングで話された内容や要望が、正しく医師に伝わらない可能性があります。

施術を担当する医師自らがカウンセリングをおこなっていれば、要望を直接伝えることができるだけではなく、希望している効果の実現が難しい場合には代替案を提示してもらえるなど、より細やかな配慮が期待できるでしょう。

オーダーメイド治療が可能か

糸リフトの施術では、改善したいポイントや状態によって、適した糸の選択や挿入する本数などが異なります。また、たるみの状態や骨格、そのほかの条件を考慮すると、糸リフト失敗のリスクが高かったり、糸リフト以外の施術のほうが適していたりすることが考えられます。

そのため、一人ひとりの顔の状態に合わせて、柔軟に治療の提案ができるクリニックを選ぶことも失敗しないポイントのひとつとなります。お客様が糸リフトを希望しているから施術する、という流れ作業的な治療をおこなっているクリニックは避けたほうがよいでしょう。

糸リフト以外のメニューも揃っているか

糸リフトの施術のみでは、期待する効果を実現するのが難しいケースも多くみられます。

前述のとおり、顔の脂肪が多い人は、糸リフトだけでは十分なリフトアップ効果を期待することができないため、同時に脂肪除去や脂肪吸引をおこなう必要があります。また、糸リフトとほかの施術を組み合わせることで、より希望に近いリフトアップが実現することもあるでしょう。

そのため、糸リフトの失敗を防いで理想のフェイスラインを手に入れるためには、糸リフト以外の施術にも幅広く対応しているクリニックを選ぶこともポイントとなります。

通院しやすい料金・立地か

選ぶ糸の種類にもよりますが、糸リフトでリフトアップ効果を維持するためには、一定のペースでメンテナンスを受ける必要があります。

そのため、繰り返し施術を受けることができる料金設定であることもポイントのひとつとなります。ただし、相場よりも安すぎる料金設定をしているクリニックは、経験の少ない医師の経験値向上や認知度獲得を目的としていることがあるため、十分にリサーチするようにしましょう。

また、通院のアクセスの良さも条件のひとつとなります。糸リフトは定期的なメンテナンスが必要なため、自宅あるいは勤務先から近いクリニックであれば通いやすいでしょう。

糸リフトの費用相場

糸リフトの費用相場

現在糸リフトの主流となっている溶ける糸の費用相場(1本あたり)と、効果の持続期間の目安は以下のとおりです。

糸の種類費用の相場(1本あたり)持続期間の目安
PDO1万円~2万円6か月~1年
PLLA2万円~6万円1年~2年
PCL3万円~6万円1年~2年

糸リフトで挿入する糸の本数は、顔のたるみやシワの状態や希望する引き上げのレベルによって変わってきますが、両側で8本~20本入れる人が多いようです。

たとえば、両側で10本入れる場合、PDOでは10万円~20万円、PCLでは30万円~60万円が必要となります。しかし、PDOの効果持続は6か月~1年とPCLよりも短いため、引き上げの効果を維持するために施術を繰り返すと、結果的にPCLよりも費用が高くなる可能性も考えられます。

このように、糸リフトの費用は糸の種類と効果の持続期間によって大きく変動するため、施術費用の見積もりは慎重に検討する必要があります。

糸リフトの施術の流れ

糸リフトの施術の流れ

ここからは、糸リフトの施術の流れについて、順を追って説明していきます。

医師の診察・カウンセリング

施術の前に、医師による診察とカウンセリングがおこなわれます。

顔の状態や希望を確認したうえで、使用する糸の種類や本数・施術部位を決定します。リスクや副作用、ダウンタイムについての説明もあるので、不安や疑問があれば必ず確認しておくようにしましょう。

デザイン・マーキング

その人の骨格や脂肪の付き方、たるみ・シワの状態をあらためて確認し、糸を挿入する位置など、リフトアップの仕上がりを想定しながらデザインをおこなっていきます。

そして、デザインが決まったら顔にマーキングをして施術に備えます。

麻酔

糸リフトでは局所麻酔を用いることが一般的です。

ただし、痛みに弱い方や施術に対する不安が大きい方は、笑気麻酔や静脈麻酔を併用しているクリニックでの施術を検討するとよいでしょう。

手術

麻酔が効いたことを確認したあと、専用のハリや細いカニューレで糸を皮膚の下に挿入していきます。糸の本数や挿入する位置にもよりますが、施術時間は20分から、長くても60分程度です。

アフターケア

施術後はそのまま帰宅が可能です。(笑気麻酔や静脈麻酔を使用した場合は、麻酔が覚めるまで休んでから帰宅となります。)施術後1週間ほどは顔のひきつれを感じたり、違和感を覚えたりすることがありますが、ほとんどの場合は自然に治まっていきます。

糸リフト後もクリニックで定期的に経過を確認し、必要に応じてメンテナンスをすることをおすすめします。

糸リフトのダウンタイムと注意点

糸リフトのダウンタイムと注意点

糸リフトのダウンタイムは、通常1~2週間程度です。

施術後~3日目程度のあいだは、痛み・腫れ・内出血・顔のひきつれなどがみられることがありますが、これらの症状はダウンタイム中に徐々に治まっていきます。

腫れは、施術後~3日目くらいをピークに、1週間後にはフェイスラインが若干ぼやけて見える程度に落ち着いていきます。そして、1か月後には腫れもほぼ完全に解消されて施術が完成します。

また、施術後に内出血が起こることがありますが、1~2週間ほどで徐々に消えていきます。腫れよりも症状は長引きますが、メイクでカバーすることが可能です。

個人差はありますが、糸リフトのダウンタイムはほかの美容施術と比べると短いといえます。ダウンタイムが短いにもかかわらず得られる効果が大きいことも、糸リフトが人気の施術である理由のひとつかもしれません。

最後に、ダウンタイム中の過ごし方についてまとめましたので、施術後の参考にしてください。

メイク当日から可能(患部にはメイクを施さない)
洗顔当日から可能(患部を避けて洗顔すること)
シャワー翌日から可能
シャンプー翌日から可能
入浴1週間後から可能
激しい運動1か月間は控える
顔のマッサージ1か月間は控える

糸リフトとの組み合わせで効果がUPする施術

糸リフトとの組み合わせで効果がUPする施術

たるみやシワの状態や、もともとの骨格・脂肪の付き方によっては、糸リフトだけで十分なリフトアップ効果が得られないことがあります。

ここでは、糸リフトと組み合わせることにより、リフトアップ効果の向上が期待できる施術を紹介していきます。

脂肪吸引

顔に脂肪が多い人の場合、その脂肪が妨げとなり、期待するレベルの引き上げ効果が得られない可能性があります。そのため、希望するリフトアップを実現するためには、余分な脂肪を吸引し、同時に糸リフトをおこなうことをおすすめします。

脂肪細胞は、一度取り除いてしまうと再生することがありません。脂肪吸引では脂肪細胞そのものを除去するため、施術後のリバウンドを防ぐ効果にも期待できます。

また、脂肪吸引部位を糸リフトでリフトアップすると、組織再生による癒着が起きて、より長期的なリフトアップ効果を期待できます。だたし、脂肪を取り除きすぎると老けて見えることがあるので、施術前のデザインは慎重におこなう必要があります。

ボトックス注射

咬筋の発達によりエラが張っている人は、皮膚と皮下組織だけを引き上げる糸リフトでは小顔効果を得ることが難しいでしょう。ボトックス注射の筋弛緩作用はあらゆる部位対して有効なため、エラ張りの原因である咬筋を小さくすることで小顔に近づくことができます。

また、糸リフトは、ほうれい線やマリオネットラインなどの「重力によるシワ」を改善することはできますが、目尻のシワや眉間のシワなどの「表情ジワ」は解消することができません。顔全体の若返りを希望している場合は、糸リフトとボトックス注射を併用することで、より大きな効果を得ることができます。

ヒアルロン酸注入

フェイスラインにメリハリがなかったり、丸顔にコンプレックスがあったりする場合は、ヒアルロン酸をアゴに入れて少し前に出すことで、シャープな輪郭に見せることが可能です。

また、糸リフトでの若返り効果が、加齢によって痩せてしまった額やこめかみなどを目立たせてしまうことがあります。そのような場合も、ヒアルロン酸を注入してボリュームを取り戻すことにより、ハリのない印象を解消して若々しいフェイスラインを作ることができます。

糸リフトと切開リフトの違い

糸リフトと切開リフトの違い

記事の冒頭で、フェイスリフトには「糸リフト」と「切開リフト」の2つの方法があると説明いたしました。しかし、フェイスリフトを検討中の方のなかには、どちらの施術を選べばよいのか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

糸リフトと切開リフトのメリット・デメリットやそれぞれの施術に向いている人は、以下のとおりです。

糸リフト切開リフト
メリット・施術直後から効果が実感できる
・肌質改善の効果も期待できる
・切開しないためダウンタイムが短い
・一度の施術で確実に効果があらわれる
・半永久的に効果が持続する
・強いたるみもリフトアップ可能
デメリット・効果の持続期間が短い
・糸リフトだけでは強いたるみに対応できない
・メスで皮膚を切開するため、長めの ダウンタイムをともなう
・ほかの施術よりも費用が高め
施術に 向いている人・大きな手術や切開を避けたい
・たるみが軽度で皮膚に弾力性がある
・手軽に若返りの効果を得たい
・長いダウンタイムがとれない
・たるみが強く皮膚にハリがない
・首のたるみやシワも改善したい
・効果の持続性を重視している
・大幅な若返りを期待している

以上のように、たるみ・シワの状態やそのほかの条件によって、向いている施術方法も変わってきます。また、施術方法を選ぶ際のポイントのひとつに費用が挙げられますが、糸リフトと切開リフトを比較検討する際には注意が必要です。

糸リフトの費用相場で説明したとおり、糸リフトの費用は糸の種類と挿入する本数によって変動します。また、効果の持続期間が6か月から長くても2年であることから、リフトアップ効果を維持するためには、繰り返し施術を受け続けなければなりません。

一方、切開リフトの費用相場は、手術の内容にもよりますが60万円~250万円と、糸リフトよりもかなり高額に設定されています。しかし、切開リフトは一度の施術で効果が半永久的に続くため、繰り返し施術を受け続ける必要がありません。そのため、トータルコストでは糸リフトの方が高額になってしまうことも考えられます。

リフトアップの施術で若返り効果を維持していくためには、それぞれの施術のメリット・デメリットだけではなく、費用の面も考慮して選択することが重要です。

まとめ

糸リフト(スレッドリフト)について詳しく解説

今回の記事では、糸リフト(スレッドリフト)について詳しく解説してきました。

糸リフトは、皮膚を切開することなくリフトアップを実現できる美容施術です。フェイスラインをシャープに整えるだけではなく、小顔効果や肌質の改善にも期待できるため、最近では若い人を中心に人気を集めています。

一方で、切開リフトのような劇的な若返りは難しく、効果の持続期間が短いというデメリットもあります。そのため、リフトアップした状態を維持するには、繰り返し施術を受け続けなければなりません。また、たるみが強い、皮膚のハリが失われているなど、顔の状態によってはほかの施術方法が適している場合があります。

ぜひこの記事を参考に、ご自身にとってもっとも適したフェイスリフトの方法を選択してください。

Z Clinicは、たるみ取り・リフトアップ手術を専門におこなう美容クリニックです。

当クリニックのいちばんの特徴は「LVS切開式」(LVSとは、Least Visible Scar=もっとも目立たない傷の意味)による手術で、メイクなしでも目立たない傷跡を目指して治療をおこなっています。

また、Z clinicでは切開しない糸リフトのメニューも各種ご用意しております。

院長である江連医師が直接カウンセリングを担当し、お客様ご希望に寄り添い、もっとも効果的なフェイスリフトの方法をご提案させていただきます。

糸リフトをご検討中の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

>>Z clinicについて詳しくはこちらから

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