眉下切開はやめた方がいい?美容外科医が分かりやすく解説
2025.03.14

眉下切開は、まぶたのたるみを改善して若々しい印象をめざせる美容施術です。しかし「眉下切開はやめた方がいい」という噂を耳にして、施術に一歩踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、眉下切開はやめた方がいいといわれる理由や、眉下切開で後悔しないためのポイントについて解説していきます。ダウンタイムの期間や症状についても詳しく説明いたしますので、まぶたのたるみにお悩みの方や、眉下切開について詳しく知りたいという方はぜひ参考にしてください。
眉下切開とはどのような手術?

眉下切開とは、眉毛の下の皮膚を切開して余分な皮膚と皮下脂肪を切除し、まぶたのたるみや腫れぼったい目の印象を改善する手術のことです。
縫合する際に眼輪筋をリフトアップさせるため、目の開きが改善されてスッキリとした印象に仕上がります。また、まぶたや二重を直接切開することはないため、目の形状が変わりにくく、自然な仕上がりが期待できることも特徴のひとつです。
まぶたのたるみを放置すると、視界が遮られて日常生活に支障をきたす場合もあるため、早めに治療を受けることをおすすめします。
眉下切開の料金は施術方法やクリニックによって異なりますが、一般的には30~50万円が目安です。
眉下切開はやめた方がいいといわれる理由は?

眉下切開はやめた方がいいといわれているのには、いくつかの理由があります。
ここでは、それぞれの理由について詳しく解説していきます。
左右非対称になる可能性がある
眉下切開で左右が同じ形になるように手術した場合でも、術後に左右差が生じることがあります。人間の身体はもともと左右対称にはできていないためです。
しかし、経験と技術のある医師が目の開き具合などを確認しながら手術がおこなうことで、左右差を最小限に抑えることができます。
左右差をなるべく抑えたい場合は、複数のクリニックを比較検討するなど、慎重にクリニックを選ぶことが重要です。
ドライアイになる場合がある
眉下切開で目の縦幅が広がると、手術前はまぶたのたるみに覆われていた眼球があらわれることになります。すると涙が蒸発しやすくなり、ドライアイを発症することがあるのです。
ドライアイの正式名称は「乾燥性角結膜炎(かんそうせいかくけつまくえん)」といい、さまざまな要因によって涙の質の悪化、分泌量の減少が起こる疾患です。
市販の目薬だけで改善することは難しく、目の不快感・視機能の異常などが生じ、目の表面に傷ができてしまうこともあるため注意が必要です。自己判断での治療は症状の悪化につながるため、手術後にドライアイの症状があらわれたら速やかに医師に相談しましょう。
ただし、ドライアイの症状が出るのはごくまれで、経験が浅く技術が足りない医師の施術が原因だと考えられます。そのため、眉下切開の施術を受ける際は、慎重に医師・クリニックを選択する必要があります。
傷跡が残るリスクがある
眉下切開では、眉毛に隠れる部位を切開します。そして、時間が経つにつれて傷跡が徐々に薄くなり、最終的にほとんど目立たない状態になるのが一般的です。
しかし眉毛から少しでも離れた部位を切開した場合、傷跡を眉毛で隠せなくなり目立ってしまうケースがあります。
このような初歩的なミスが起こるケースは少ないものの、医師の技術力によって傷跡が残るリスクがあることは認識しておきましょう。
ただし、熟練の医師が確実な技術で施術をおこなえば、傷跡はほとんど目立たなくなります。
眉下切開のメリット3つを紹介

ここからは、眉下切開のメリットを3つ紹介していきます。
目の開きが改善される
まぶたの皮膚や脂肪のたるみによって視界が遮られている場合、眉下切開の手術をおこなうことで目の開きが改善されることがあります。視界が良好になって視野が広がると、手術を受ける前と比較してまわりの物が見えやすくなる可能性があるのです。
また、まぶたのたるみが強い場合、無意識のうちに眉毛を上げることで目を開いていることがあります。しかし、眉下切開によってたるみを除去すれば、スムーズに目を開くことが可能になります。
きれいな二重幅になる
眉下切開によってまぶたのたるみや厚みが解消されると、埋もれていた二重の線がきれいに出るため、美しい二重幅にも期待できます。
二重まぶたを形成する美容外科手術には、「埋没法」や「切開法」といった方法がありますが、これらの手術は担当する医師の技術によって仕上がりに差が出るケースが多くみられます。
一方、眉下切開は上まぶたの余分な脂肪を取り除くことで、たるみや厚ぼったさを改善し、二重幅を広げる手術です。そのため、あからさまに二重整形をした印象が少なく、二重整形よりも自然な仕上がりの二重幅をつくることができます。
額のシワを軽減できる
眼瞼下垂によってまぶたにたるみが生じている場合、無理に目を開けようとして額に力が入り、シワができることがあります。
目を開けたり閉じたりする動きは、眼瞼挙筋と呼ばれる筋肉がまぶたの内側にある瞼板(けんばん)という組織を持ち上げることで可能になります。
しかし眼瞼挙筋が瞼板をうまく持ち上げられなくなると、まぶたがたるんだような状態になってしまうことがあり、これを一般的に眼瞼下垂といいます。
その場合は、眉下切開に加えて眼瞼下垂手術をおこなうことで、眼瞼挙筋のゆるみを解消できるため、同時に額のシワも改善されます。
眉下切開が向いている人の特徴

ここからは、眉下切開が向いている人の特徴を紹介していきます。
まぶたの厚みが気になる人
日本人は西洋人に比べて、まぶたの皮膚が厚い方が多い人種です。まぶたの皮膚や筋肉に厚みがあると、まぶたが厚ぼったく見えることがあります。
眉下切開をして上まぶたの皮膚が引き延ばされると、皮膚の組織が薄くなることでまぶたの厚ぼったさをすっきりさせられるのです。
まぶたは、浅いところから順に皮膚・ROOF(眼輪筋下脂肪)・眼窩脂肪といった組織でできており、まぶたの厚みを減らすにはROOF切除術や眼窩脂肪切除という方法もあります。
まぶたの厚みがひどい方の場合は、眉下切開とROOF切除を併用することもありますが、年齢を重ねるにつれてまぶたのくぼみやシワが目立ってくることがあるため、慎重に検討する必要があります。
上まぶたの皮膚のたるみが気になる人
上まぶたがたるんでいる方は、眉下切開でたるみを取ることにより目元をすっきりさせることが可能です。年齢とともに二重がはっきりしなくなってきた方や、外側のたるみが強く三角目になっている方は、目元がすっきりすることで若々しい印象を取り戻せます。
眉下切開は切除幅によりますが、10年~15年ほど効果が持続するのが一般的で、
切除幅が大きいほど効果は長く続きます。施術後にたるみが戻る可能性は低いですが、エイジングが進むことによって新たなたるみが生じ、効果が後戻りしたように感じることはあるかもしれません。
また、眉下切開は高度な技術を要するため、技術不足の医師が施術をおこなうと術後の変化を感じられない場合があります。
目の開きを大きくしたい人
眉下切開ではまぶたの余分な皮膚を切除するため、目の開きが改善する可能性があります。厚みをすっきりさせつつ目の開きを大きくする効果があるため、ナチュラルで生き生きとした目元が叶えられる施術です。
視界を遮っているまぶたのたるみを除去することで目が開きやすくなると、視野が広がってものが見やすくなるというメリットもあります。
まぶたの重みで額にシワができる人
上まぶたがたるんでいる場合、まぶたの重みによって額にシワができることがあります。眉下切開でまぶたのたるみを除去すれば、眉を無理に上げる必要がなくなるため、額のシワが出にくくなる可能性があるのです。
また眉を無理に上げる癖があると、額の筋肉である前頭筋を過度に緊張させてしまうため、頭痛や肩こりなどを発症しやすくなります。
眉下切開でまぶたのたるみを除去すれば、まぶたが軽くなって眉を上げる必要がなくなるため、頭痛や肩こりも改善される可能性があります。
眉下切開が向いていない人の特徴

ここからは、眉下切開が向いていない人の特徴について解説していきます。
二重幅が広い人
二重が広い方は、眉下切開をするとさらに二重幅が広くなってしまうリスクがあります。
眉下切開は、おもに眉側の二重のたるみを取る手術で、まつ毛側のたるみはそのまま残ることになります。そのため二重幅の広い方が眉下切開をすると、まつ毛側のたるみが残るためハム目の印象が強くなる可能性があるのです。
ハム目とは、二重の線より下の部分がぷっくりと膨らんでいて、腫れぼったく見えてしまっている状態です。二重幅が広いかどうかを自分で判断するのは難しいため、カウンセリングで医師に相談しましょう。
目と眉を近づけたくない人
眉下切開では目と眉のあいだの皮膚を切除するため、目と眉の距離が近づくことになります。厳密にいえば、目と眉がダイレクトに近づくというよりは、眉下切開によって目が大きくなったり、二重幅が広くなったりすることで近づいて見えるようになるのです。
特に、眉を無意識に上げる癖がある方や、額の皮膚がたるんでいる方は、眉下切開によって目と眉が近づきすぎるリスクがあるため注意が必要です。
上まぶたのたるみが少ない人
眉下切開はおもにまぶたのたるみを取る手術であるため、もともとたるみが少ない方は手術が難しい場合があります。
たるみがないのに眉下切開をおこなうと、二重が出なくなったり、目が閉じなくなったりするリスクがあるためです。目が閉じにくくなるとドライアイが悪化したり、視力が低下したりするおそれがあります。
眉下切開のダウンタイムの期間や症状は?

眉下切開のダウンタイムの期間は、一般的に1〜2週間程度です。
術後1~2週間は内出血や腫れ・熱感などが起こる場合がありますが、1か月ほどで落ち着き、3か月目にはほぼ完成状態に近づきます。ただし体質や傷の状態によっては、術後の症状がまれに半年ほど続くこともあります。
ダウンタイムで起こり得る症状について、以下で詳しく紹介します。
腫れ
眉下切開の手術後は目元が腫れる可能性が高く、1週間~10日程度続くことが多いようです。
また、1週間後には糸を外した状態で通常通りの生活ができますが、まぶたの腫れが完全に引いて落ち着ちくまでには最低でも2週間程度が必要になります。そのため、仕事や学校がある場合は、あらかじめ休みを確保しておくと安心でしょう。
腫れや痛みは2週間が経過すれば落ち着きますが、損傷した組織が完全に回復するまでにはおよそ1か月程度の期間が必要になります。
そのため、大事なイベントなどに向けて眉下切開をおこなう場合は、少なくとも2週間~1か月以上前に手術を受けることをおすすめします。
内出血
眉下切開の手術後に、患部が内出血してしまうことがあります。施術中に小さな血管が損傷し、血液が皮下に広がることによって皮膚が青紫色や黄色になることが特徴です。
また出血が治まったとしても、内出血の症状が完全に治まるまでには2週間程度を要します。眉下切開後の内出血の症状を軽減させるためには、以下を参考に適切にケアすることが大切です。
- 飲酒や喫煙、激しい運動は控える
- 血行を促進する入浴やサウナは避ける
- 患部を強くこすったり揉んだりしないようにする
- アイメイクは控える
2週間が過ぎても内出血が治まらない場合は、クリニックに相談して指示を受けましょう。
痛み
眉下切開の手術後12時間以上が経過すると、麻酔の効果が切れて患部に痛みが生じる場合があります。痛みの原因は手術部位の炎症や腫れによるもので、翌日から3日目くらいにピークを迎えるのが一般的です。
痛みがあるあいだは、患部をやさしく冷やすことで症状を抑えられます。また、過度な運動や患部の摩擦・圧迫などを避け、安静に過ごすことも重要です。
痛みが強い場合には、医師に相談して薬を処方してもらうことも考慮しましょう。
眉下切開で後悔しないためのポイント

ここからは、眉下切開で後悔しないためのポイントについて解説していきます。
信頼できるクリニックや医師を選ぶ
眉下切開は、医師の技術や経験によって仕上がりが異なり、顔の印象を大きく左右する施術です。
クリニック選びは施術の満足度に直結するため、自分に合ったクリニックを見つけられるようしっかりリサーチすることが重要です。
クリニックは、以下のポイントを参考にして選びましょう。
- 実績が豊富で高い技術を持つ医師を選ぶ
- 公式サイトで症例写真や施術に関する情報をチェックする
- クリニックの評価や口コミをチェックする
- カウンセリングに足を運ぶ
近頃では、ほどんどの方が公式サイトの症例写真などを確認していると思いますが、Xやインスタグラムなどでタイムリーに情報発信をしているクリニックも増えているため、SNSをチェックしてみるのもおすすめです。
また、医師とのカウンセリングでは、「目元を〇〇のようにしたい」「たるみが気になる」など、希望や不安を具体的に伝えることが大切です。自身の希望を細かく共有することで、理想の仕上がりに近づきやすくなります。
複数のクリニックでカウンセリングを受ける
眉下切開の施術を受ける場合は、複数のクリニックでカウンセリングを受け、それぞれの医師からアドバイスを受けることをおすすめします。
ひとつのクリニックでカウンセリングを受けただけでは、比較対象が少なく適切な判断ができない可能性があります。
特に、施術料金はクリニックによって異なるため注意が必要です。料金と施術内容が見合っているかを判断するためにも、複数のクリニックで見積書を出してもらい比較するとよいでしょう。
術後のアフターケアはしっかりおこなう
眉下切開では皮膚を切開するため、術後は肌がデリケートな状態になっています。手術後は以下の注意点を守り、安静に過ごすことが大切です。
- 処方された抗生剤や軟膏を使用する
- 施術当日は洗顔やシャワーを控える
(ただし、傷口は施術当日からシャワーで洗い流して清潔を保つ) - 患部をこすらない
ダウンタイムを長引かせないためにも、医師から説明された注意点を厳守し、アフターケアをしっかりおこないましょう。
まとめ

今回の記事では、なぜ眉下切開はやめた方がいいといわれているのか、その理由について紹介してきました。
眉下切開はやめた方がいいといわれる理由は、傷跡が残ったり、左右非対称になったりする可能性があるためです。しかし、そのようなリスクは、複数のクリニックを比較検討し、信頼できる医師のもとで施術を受けることにより回避することができます。
Z Clinicでは、「LVS切開式 眉下切開(眉下リフト)」を提供しています。LVSとは、「Least Visible Scar」の略称で、「もっとも目立ちにくい傷跡」という意味です。
当クリニックのLVS切開式 眉下切開では、術前処置・術前の眉下切開専門アートメイク・術後ケア・傷跡完成後の治療まで、傷を目立たなくするための技術を豊富に取り揃えることにより、「ノーメイクでもばれにくい傷」を目指しています。
また、手術における患者様の不安を取り除けるよう、治療前には院長である江連医師自らが徹底したカウンセリングを実施しています。眉下切開の施術を検討している方は、どうぞお気軽にご相談ください。