目の下のクマ取り,たるみ取りについて分かりやすく徹底解説
2025.04.15

年齢を重ねるにつれて次第に目立つようになるのが、目の下のクマやたるみです。電車や地下鉄の窓ガラスに映った自分の顔をみて、クマやたるみが進んでいることに気づいたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
目の下にクマがあるとどうしても疲れているように見えるため、コンシーラーなどのメイクでカバーしている方は多いと思います。しかし、クマに加えて加齢による目の下のたるみがあらわれてくると、メイクだけでは隠すことが難しくなり、一気に老けた印象になってしまいます。
今回の記事では、目の下のクマ取り・たるみ取りについて解説していきます。
目の下のクマ・たるみの原因や、美容医療による治療方法についても詳しく紹介していきますので、クマやたるみにお悩みの方、治療を検討中の方はぜひ最後までご覧ください。
目の下のクマ・たるみが生じる原因

クマとは、目の下の皮膚の色が本来の肌の色とは変わっていたり、皮膚がたるんで影ができていたりする状態をいいます。
このような目の下のクマ・たるみが生じる原因としては、「皮膚・眼輪筋の緩み」と「眼窩脂肪」の2つが挙げられます。ここでは、それぞれの原因について解説していきます。
皮膚と眼輪筋の緩み
特に50代以降に多くみられるのが、皮膚と眼輪筋の緩みによるクマ・たるみです。
目の下の皮膚のすぐ下には、表情筋のひとつである「眼輪筋」があります。加齢によって眼輪筋や皮膚が緩んでしまうと、たるみやシワが生じて目の下に影でき、クマとなってあらわれます。
ただし、皮膚と眼輪筋の緩みだけでクマができることは少なく、次に説明する「眼窩脂肪」が関係しているケースが多いとされています。
眼窩脂肪
眼窩とは、眼球が収まっている頭蓋骨のくぼみのことです。この眼窩と眼球のあいだで、眼球を守るように存在しているのが「眼窩脂肪」です。
眼球は靭帯によって下垂しないように支えられていますが、加齢によって靭帯が衰えると眼球が下へと沈み、眼窩脂肪が前面に押し出されてしまうことにより目の下にふくらみができます。そして、顔に光があたることによって、ふくらみの下に影ができてクマとなります。
また、前項で説明した眼輪筋や皮膚の衰えが原因となり、眼窩脂肪が突出することもあります。
目の下のクマとたるみの関係

加齢などの原因により眼輪筋や靭帯が衰えると、眼球の位置が下がって眼窩脂肪が前面に押し出され、目の下に「ふくらみ」ができます。
眼窩脂肪によるふくらみは目袋と呼ばれており、この目袋(ふくらみ)の下に影ができた状態が「クマ」です。
目の下の皮膚は非常に薄いため、目袋が生じることで皮膚が伸びて「たるみ」へとつながります。さらに、たるみの下にできたくぼみに影ができることで「クマ」が生じます。
以上のように、「クマ」「たるみ」「ふくらみ」の症状はそれぞれ密接にかかわっています。加齢による衰えがおもな原因であることも共通しているため、それぞれを異なる症状としてとらえるのではなく、ひとつの「エイジングサイン」であると考えて治療をおこなうことが重要です。
目の下のクマの種類

目の下のクマには、大きく分けて「青クマ」「茶クマ」「黒クマ」の3つがあり、原因や特徴・治療方法などが異なります。
ここでは、それぞれのクマについて詳しく解説していきます。効果的にクマ取りをおこなうためにも、ご自身がどのタイプであるのか確かめてみましょう。
青クマ
目の下の毛細血管が透けて、青黒く見えるクマを青クマといいます。皮膚の厚さにもよりますが、場合によっては眼輪筋が透けて見えることもあります。下まぶたを指で引っぱったときに、クマの色が薄くなる場合は青クマの可能性が高いでしょう。
もともとの皮膚が薄い方や色白の方は、青クマができやすいといわれています。また、睡眠不足や目の使い過ぎなどの生活習慣、血行不良などが原因として考えられるため、青クマを防ぐためには、血行不良を招くストレス・冷え・長時間のデスクワーク・喫煙などを避けることが大切です。
血行不良が原因の青クマの改善には、血行を促進するマッサージに効果が期待できます。
茶クマ
茶クマとは、色素沈着によりメラニン色素が透けて見え、皮膚が茶色に見える状態をいいます。目の下の皮膚を引っぱると、クマも一緒に移動することが特徴です。
目をこするクセのある方や、アイメイクを落とす際に目もとに強い刺激を与えている方は、色素沈着を引き起こしやすい傾向にあります。また、紫外線を浴びることによってメラニン色素が蓄積するため、日焼けをできるだけ避けたほうがよいでしょう。
茶クマを取るには、肌のターンオーバーを整えるためのスキンケアや内服薬の服用が効果的です。
黒クマ(影クマ)
前述のとおり、眼輪筋・表情筋の老化や、眼窩脂肪が前面に突出して目の下がふくらんだり、たるんだりすることであらわれるのが黒クマです。目の下の皮膚を真横に引っぱったとき、クマが目立たなくなる方や、上を向いたときにクマの色が薄くなる方は黒クマかもしれません。
おもに加齢が原因で引き起こされますが、生まれつきの眼窩脂肪の量や骨格の条件によっては、10代・20代の若い世代の方にも黒クマがみられることがあります。また、紫外線のダメージが原因で肌のハリ・弾力が低下し、目の下がたるんで黒クマが生じることもあります。
黒クマは、突出した眼窩脂肪や伸びてたるんだ皮膚などが原因であるため、セルフケアでの改善は難しく、多くの場合、美容医療によるクマ取りが適応となります。
目の下のクマ取り・たるみ取りの方法

ここまで、目の下のクマ・たるみの原因や種類について詳しく説明してきました。
青クマや茶クマの場合、セルフケアや内服薬の服用、エステサロンでの肌のターンオーバー促進の施術などで改善の効果が期待できます。一方で黒クマの方は、残念ながらセルフケアでクマ取りをすることは難しいでしょう。しかし、美容医療の施術を受けることで、黒クマを改善することができます。
美容医療のクマ取り・たるみ取りの施術は、切らない方法と切る方法に分けられ、それぞれ適応するクマやたるみの症状が異なります。
ここからは、「切らないクマ取り・たるみ取り」と「切るクマ取り・たるみ取り」の美容施術をそれぞれ紹介していきます。美容医療によるクマ取り・たるみ取りを検討されている方は、ぜひ参考にしてください。
【切らないクマ取り・たるみ取り】ヒアルロン酸注入
おもに黒クマに対しておこなわれるのが、ヒアルロン酸注入です。
目の下のたるみの下のくぼんだ部位にヒアルロン酸を注入することで、たるんだ部分とくぼみのつなぎ目をなだらかに整えます。その結果、たるみとくぼみのあいだに凹凸が無くなってスムーズになるため、影ができなくなり黒クマが解消されます。
黒クマの原因が骨格によるくぼみがメインで、眼窩脂肪の突出が少ない方に適応となる治療方法です。また、目の下のボリュームを増やすためではなく、真皮の再構築を目的としたスネスコ注射というヒアルロン酸が、近年青クマの改善に用いられています。
ただし、ヒアルロン酸は時間の経過とともに体内に吸収されていくため、クマ取りの効果を維持するには定期的なメンテナンスが欠かせません。
適応となるおもな年齢層 | 20代~30代前半 |
メリット | ・注射だけで治療可能で施術時間も短い(15分程度) ・1回の施術料金はほかの施術よりも安い |
デメリット | ・効果の持続期間が3か月~1年と短いため、繰り返し施術を受ける必要がある ・眼窩脂肪の突出が大きい場合は改善が期待できない ・注入する部位や量が適切ではない場合、かえって目のふくらみが大きくなり、クマが目立つ恐れがある |
【切らないクマ取り・たるみ取り】脂肪注入
脂肪注入は、自分の脂肪を採取して目の下に注入する治療方法です。
黒クマの場合、注入した脂肪によりボリュームを与えて凹凸を平らに整え、影ができている状態を解消します。そのため、眼窩脂肪の突出が少なく、目の下にくぼみがみられる黒クマが適応となります。加えて、脂肪には血流の改善にも期待できるため、青クマや茶クマの治療にも用いられていいます。
ただし、注入した脂肪の定着率は高くないため、施術前に仕上がりを予測することが難しく、医師の経験に大きく左右される施術でもあります。同じ注入系のクマ取りとしてヒアルロン酸注入がありますが、脂肪注入と比較すると、ヒアルロン酸のほうが注入の微調整がしやすいとされています。
また、次に紹介する「下眼瞼脱脂(経結膜下脱脂法)」とあわせておこなうことで、より効果が高まるケースもあります。
適応となるおもな年齢層 | 30代~50代 |
メリット | ・自分の脂肪を注入するため合併症のリスクが低い ・肌質の改善にも期待ができる ・脂肪がうまく定着すれば効果は半永久的 |
デメリット | ・脂肪の定着率が低く、再注入が必要となる場合がある ・脂肪を採取する部分にもダウンタイムが発生する ・注入する部位や量により、仕上がりが左右される |
【切らないクマ取り・たるみ取り】下眼瞼脱脂(経結膜下脱脂法)
黒クマの治療方法としておこなわれるのが、目の下のふくらみやたるみの原因である眼窩脂肪を取り除く下眼瞼脱脂(経結膜下脱脂法)です。
下まぶた裏側の粘膜を切開して眼窩脂肪を取り出しますが、切開もわずかな範囲で縫合や抜糸を必要とせず、皮膚の表面に傷ができないことから一般的に「切らないクマ取り」と呼ばれています。
適応となるのは、眼窩脂肪が押し出されたことが原因の黒クマです。目の下に余剰な皮膚があったり、眼窩脂肪の下にくぼみがあったりする場合は、たるみの改善に期待することができません。なぜなら、皮膚が緩んでいる部分の脂肪を取り除いてしまうことで、余計にたるみ・シワが目立ってしまうリスクが高いからです。
また、加齢などにより目の下のくぼみが再発したときは、再配置できる脂肪を取り出してしまっているため、ヒアルロン酸注入や脂肪注入による治療を選択することになります。
適応となるおもな年齢層 | 20代~40代前半 |
メリット | ・下まぶたの裏を切開するので傷跡の心配がない ・ダウンタイムは比較的少なくてすむことが多い ・脂肪がうまく定着すれば効果は半永久的 |
デメリット | ・施術後に皮膚のたるみや凸凹・シワが残る恐れがある ・将来的に再発する可能性がある |
【切るクマ取り・たるみ取り】裏ハムラ法
裏ハムラ法は、目の下のたるみの原因となっている眼窩脂肪を、目の下のくぼみの部分に移動させて再配置する治療方法です。
黒クマの症状に対しておこなわれますが、おもな原因が眼窩脂肪ではなく、皮膚のたるみである場合は効果に期待ができません。そのため、比較的年齢が若く、皮膚のたるみがみられない方に適応となります。
適応となるおもな年齢層 | 20代~40代(皮膚のたるみの状態による) |
メリット | ・下まぶたの裏を切開するので傷跡の心配がない ・脂肪を再配置することで、目の下のクマとくぼみを同時に改善できる ・再発のリスクが低い |
デメリット | ・皮膚や眼輪筋は切除しないため、強いたるみには適応とならない ・施術の難易度が高いため、仕上がりは医師に依存する |
【切るクマ取り・たるみ取り】ハムラ法(切開ハムラ法)
ハムラ法(切開ハムラ法)は表ハムラ法とも呼ばれ、黒クマの治療方法として用いられています。
裏ハムラと同様に、眼窩脂肪を目の下のくぼみに移動させて再配置することで黒クマを改善しますが、ハムラ法では下まぶたの皮膚側から切開をして施術をおこないます。そのため、ダウンタイムがやや長く、しばらく(個人差はあるが3~6か月程度)は傷跡が目立つことがあります。
しかし、余剰な組織(脂肪・眼輪筋)やたるんだ皮膚を同時に取り除くことができるため、たるみが強い方にも適応となります。また、余剰組織・皮膚の切除により、再発のリスクも低く、半永久的な効果にも期待できます。
適応となるおもな年齢層 | 50代以上 (皮膚のたるみが強かったり、眼窩脂肪が多かったりする場合は、20代~40代でも適応となることがある) |
メリット | ・施術時に余分な組織も除去できるため、目の下のクマ・たるみを根本的に解消できる ・効果が半永久的に続く ・再発のリスクが低い |
デメリット | ・クマ取りの施術のなかではダウンタイムが長め ・技術力が不足している医師の場合、傷跡が残る可能性がある |
目の下のクマ取り・たるみ取りのダウンタイム・副作用・リスク

美容医療によるクマ取り・たるみ取りの施術を受ける際は、ダウンタイムや副作用・リスクについても理解しておくことが大切です。
ここからは、前項で紹介した治療方法のダウンタイム・副作用・リスクについて紹介していきます。
【切らないクマ取り・たるみ取り】ヒアルロン酸注入
ヒアルロン酸注入は、クマ取り・たるみ取りの治療方法としてはダウンタイムがもっとも短く、ほとんどないというケースもみられます。
施術後の副作用としては、痛みや腫れ・むくみ・赤みなどが生じることがありますが、いずれも2~3日で治まることがほとんどです。また、注射をした部位に内出血があらわれた場合も、1~2週間のあいだに徐々に改善していきます。
腫れや内出血は、患部を冷やすことで症状の軽減が期待できます。ただし、冷やすのは施術後の3日間にとどめ、以降は冷やすのをやめましょう。内出血の場合、3日目以降は患部を温めると血液が吸収されるのをサポートすることができ、回復を促すことができます。
ごくまれに、アレルギー反応・血流障害・感染などが起こることがありますが、そのような場合はすぐに医師に相談しましょう。
<ダウンタイム期間の過ごし方のポイント>
洗顔 | 当日から可能(患部は避ける) |
シャワー・入浴 | 当日から可能(長時間の入浴は避ける) |
メイク | 当日から可能(目元のメイクは2~3日避ける) |
飲酒・喫煙 | 飲酒は2~3日避ける |
運動 | 普通の運動は2~3日、激しい運動は最低1週間避ける |
【切らないクマ取り・たるみ取り】脂肪注入
目の下のクマ取り・たるみと取りのための脂肪注入は、注射器でおこなうためダウンタイムも短めで約1週間とされています。
施術の当日や翌日は、軽度の腫れや炎症・熱感、鈍い痛みが生じることがありますが、これらの症状は数日で軽減します。ただし、施術後3日目くらいには、目の下から頬にかけて強い腫れや内出血があらわれます。その後、1~2週間ほどで腫れ・内出血は徐々に治まっていくことが一般的です。そして、1か月前後で注入した脂肪が組織になじみ、クマ・たるみの改善が実感できるようになります。
加えて、脂肪注入では脂肪を採取した部位にもダウンタイムが発生します。良質で柔らかい脂肪を採取するために太ももの内側から吸引すること多く、施術後は3日~1週間くらいの期間、筋肉痛と同じような鈍痛を覚えることがあります。ただし、痛みは我慢できないほど強いものではないため、通常は鎮痛剤なしでも過ごすことができます。
同様に、脂肪を吸引した部位に内出血があらわれることもありますが、青紫や紫色から黄色へと変化しながら、10日~2週間をかけてだんだんと薄くなっていきます。
また、脂肪注入では、注入した部位にしこりができたり、脂肪が定着せずに吸収されてしまったりするリスクがあります。特に、脂肪の定着率は20~30%といわれているため、施術を受ける際には十分に検討することが必要です。
<ダウンタイム期間の過ごし方のポイント>
洗顔 | 翌日から可能 |
シャワー・入浴 | シャワー:翌日から可能 入浴:1週間後から可能 |
メイク | 翌日から可能(目元のメイクは1週間ほど避ける) |
飲酒・喫煙 | 飲酒・喫煙ともに最低1週間は避ける (血行促進による内出血・腫れを防ぎ、脂肪の定着率を低下させないため) |
運動 | 普通の運動は2~3日、激しい運動は最低1週間避ける |
【切らないクマ取り・たるみ取り】下眼瞼脱脂(経結膜下脱脂法)
下眼瞼脱脂(経結膜下脱脂法)のダウンタイムは、1~2週間が目安となります。
施術後は、目を動かしたり目のまわりに触れたりしたときに鈍痛や違和感を覚えることがあります。これらの症状は、1~2週間をかけて徐々に軽減していくことがほとんどです。また、クリニックから痛み止めが処方されますので、大きな心配はいらないでしょう。
2~3日目には腫れ・内出血がピークをむかえますが、施術当日~3日目までのあいだ、患部を冷やすことで症状を抑えることができます。また、血行を促進したり目元を刺激したりする行為は、回復を遅らせる原因となりますので注意が必要です。順調に回復すれば、1~2週間で見た目にわからない状態になりますが、術後2~3日は自宅で休養したほうが回復も早くなるため、あらかじめ仕事や家事のスケジュールを調整しておく必要があります。
下眼瞼脱脂のリスクとして考えるリスクには、施術後のシワの増加や目の下のくぼみの発生があります。いずれも、大きな原因は脂肪の取りすぎであるため、下眼瞼脱脂の経験が豊富な医師を選ぶことがリスク回避の重要なポイントです。
また、まれに血腫が生じることがありますが、多くの場合は自然に吸収されて治まっていきます。もし、ダウンタイム期間を過ぎても軽減しない場合は、医師の診察を受けるようにしましょう。
<ダウンタイム期間の過ごし方のポイント>
洗顔 | 翌日から可能 |
シャワー・入浴 | シャワー:翌日から可能 入浴:1週間後から可能 |
メイク | 翌日から可能(目元のメイクは1週間ほど避ける) |
飲酒・喫煙 | 飲酒・喫煙ともに最低1週間は避ける |
運動 | 普通の運動は2~3日、激しい運動は最低1週間避ける |
【切るクマ取り・たるみ取り】裏ハムラ法
裏ハムラ法のダウンタイムは、1~2週間と考えておくとよいでしょう。
施術後にもっともあらわれやすい症状は、腫れと内出血です。施術後すぐに腫れの症状があらわれはじめ、2~3日後にピークとなることが一般的です。
腫れは、2~3日後から約1週間にかけてだんだんと目立たなくなっていき、2週間後にはほとんどわからなくなります。一方、内出血は施術後1週間くらいで青紫色から黄色へと色の変化がみられ、その後は急速に薄くなっていく傾向があります。
痛みは術後3日目くらいまで強く感じることが多いようですが、痛み止めでのコントロールが可能です。その後は痛みも徐々に弱まり、1週間くらいでほぼ気にならなくなります。
もうひとつ、大きく目立つことはありませんが、施術後しばらくのあいだ続く可能性があるのがむくみです。むくみは、施術によって傷ついた血管が修復される過程で引き起こされ発生します。しかし、血管の修復スピードが遅い方の場合、むくみが数か月続くケースもあります。
裏ハムラを受ける際には、少なくとも2~3日の休暇をとっておくと安心です。
また、裏ハムラ法は、クマ取り・たるみ取りのなかでは難易度の高い施術であるため、医師の技術力不足により、以下のようなリスクを引き起こす可能性があります。
- 目の下がくぼむ
(眼窩脂肪を再配置する際、位置の調整が適切ではなかった) - 効果が後戻りする
(眼窩脂肪の固定が甘かったため、元の位置に脂肪が戻ってクマが再発する) - 左右差が出る
(患者の骨格や脂肪の状態を把握していない・脂肪の移動のしかたに左右差があった)
このようなリスクを避けるためにも、医師やクリニックは慎重に選ぶ必要があります。
<ダウンタイム期間の過ごし方のポイント>
洗顔 | 2日後から可能 |
シャワー・入浴 | シャワー:翌日から可能 入浴:1週間後から可能 |
メイク | 翌日から可能(目元のメイクは1週間ほど避ける) |
飲酒・喫煙 | 飲酒・喫煙ともに1~2週間は避ける |
運動 | 普通の運動は2~3日、激しい運動は最低1週間避ける |
【切るクマ取り・たるみ取り】ハムラ法(切開ハムラ法)
ハムラ法の施術後は、目元の腫れ・内出血・むくみなどがみられることがあります。これらの症状は、ほとんどの場合で1~2週間のあいだに徐々に軽減していきます。
ダウンタイムでの症状のあらわれ方や治まるまでの期間は、おおむね裏ハムラ法と同じです。ただし、ダウンタイムの症状や回復のスピードには個人差があり、腫れやむくみが1か月以上続くケースもあります。
目の下の皮膚側を切開するハムラ法で気になるのは傷跡の経過ですが、赤みや硬さがしばらく続いたあと、1~3か月ほどで白い線状へと変化して目立ちにくくなり、3~6か月で施術が完成するといわれています。傷跡の回復にも個人差がありますが、技術力の高い医師が細心の注意をはらって縫合することで、ほとんど目立たない仕上がりになります。
ハムラ法の施術を受ける際は、最低でも施術後2~3日、可能であれば抜糸するまでの1週間~10日程度の休暇を取っておくとよいでしょう。抜糸する頃には、マスクを着用すればダウンタイムの症状や傷跡もほとんどわからない状態になります。
また、ハムラ法によるクマ取り・たるみ取りで考えられるリスクとしては、下まぶたの皮膚の切り取りすぎによる下眼瞼外反(あっかんべーをした状態)や涙袋の消失が挙げられます。いずれも、医師の技術力不足が原因で引き起こされる症状であるため、裏ハムラ法と同様に、医師の選択がリスク回避のいちばんのポイントとなります。
なお、涙袋については、もともとなかったという方でもハムラ法でつくれることがあります。
<ダウンタイム期間の過ごし方のポイント>
洗顔 | 2日後から可能 (翌日は傷跡の血液をシャワーの水圧で洗い流す) |
シャワー・入浴 | シャワー:翌日から可能 入浴:1週間後から可能 |
メイク | 翌日から可能(目元のメイクは抜糸後まで避ける) |
飲酒・喫煙 | 飲酒・喫煙ともに1~2週間は避ける (できれば施術前からの禁煙することが望ましい) |
運動 | 普通の運動は2~3日、激しい運動は最低1週間避ける |
目の下のクマ取り・たるみ取りの費用相場

目の下のクマ取り・たるみ取りの費用の相場は、おおむね以下のとおりです。
治療方法 | 費用の相場 |
ヒアルロン酸注入 | 10,000円~65,000円/1ccあたり 50,000円~150,000円/1回の施術あたり 注入量はクマの症状やクリニックによって異なる |
脂肪注入 | 300,000円~500,000円 |
下眼瞼脱脂 (経結膜下脱脂法) | 150,000円~400,000円 |
裏ハムラ法 | 300,000円~600,000円 |
ハムラ法 (切開ハムラ法) | 300,000円~700,000円 |
一見すると、ヒアルロン酸注入の費用が安いと感じる方が多いのではないでしょうか。しかし、ヒアルロン酸注入の効果の持続期間は3か月~1年と短いため、クマ取り・たるみ取りの効果を維持するためには、繰り返し施術を受ける必要があります。
一方、費用が高めの裏ハムラ法やハムラ法は、1回の施術で半永久的な効果を得ることができます。クマ取り・たるみ取りの効果を維持していくためにも、治療方法を決める際には将来的にかかるコストも考慮することが大切です。
また、麻酔代・処方薬・執刀医の指名料がオプションになっているクリニックもあるため、あらかじめホームページなどで確認しておくようにしましょう。
【Z Clinic】目の下のクマ取り・たるみ取りの症例のご紹介
Z Clinicでは、目の下のクマ取り・たるみ取りの施術として「LVS切開式目の下リフト」をおこなっております。LVS切開式目の下リフトとは、当クリニックで提供している目の下を切開してリフトアップをする施術の総称です。
LVS切開式目の下リフトでは、以下のさまざまな施術を組み合わせておこなうことにより、お客様にとってもっとも効果的なクマ取り・たるみ取り治療が可能です。
- ハムラ法(切開ハムラ法)
- 皮弁法・筋皮弁法
- 切開式Eye Bag Removal
- 下眼瞼余剰皮膚切除(シワ・たるみ取り)
- 下眼瞼外反予防(眼輪筋引き締め・眼輪筋弁つり上げ固定術・Lateral Canthopexyなど)
- ミッドフェイスリフト
- 下眼瞼外反治療
- 他院修正
また、当クリニックの特殊手術であるLVS切開式手術(Least Visible Scar=もっとも目立たない傷)により、あらゆる技術を取り揃えて「メイクなしでもばれない傷跡」を目指して施術をおこなっております。

こちらは、LVS切開式目の下リフトで、ハムラ法によるクマ取り・ナノファット(脂肪注入)・下眼瞼外反予防を合わせておこなった30代女性の症例写真です。
施術直後から腫れ・内出血がみられるものの、1週間後には傷跡がほとんど見えなくなっています。さらに1か月後には、メイクなしでも傷跡はまったく目立たず、クマとシワが改善しているのがわかります。
目の下のクマ取り・たるみ取についてよくある質問

最後に、目の下のクマ取り・たるみ取りについてよくある質問に回答していきます。
目の下のクマはマッサージで治せますか?
血行不良が原因となっている青クマは、マッサージによる改善が期待できますが、茶クマや黒クマはマッサージでは改善が望めず、かえって悪化する可能性があります。
茶クマは色素沈着がおもな原因であるため、マッサージで摩擦を加えることによりさらに色素沈着が進む恐れがあります。また、黒クマの場合は、マッサージにより皮膚を刺激することでたるみがひどくなることが考えられます。
男性でも目の下のクマ取り・たるみ取りはできますか?
もちろん男性でもクマ取り・たるみ取りの治療は可能です。
最近では、疲れて見える表情が仕事に影響することを懸念して、美容クリニックでの治療を受ける男性が増えています。
美容クリニックのホームページやSNSには、男性の症例写真も数多く掲載されています。クマ取り・たるみ取りに興味をおもちの男性は、ぜひ確認してみてください。
目の下のクマ取りの効果はどのくらい続きますか?
目の下のクマ取りの効果の持続期間は、治療方法によって異なります。
ヒアルロン酸注入では3か月~1年、下眼瞼脱脂術は一般的に3年~5年といわれています。また、脂肪注入の場合は脂肪の定着率に左右され、うまく定着すれば10年前後の効果が期待できますが、吸収されてしまうと1年もたないケースもみられます。
一方で、裏ハムラ法やハムラ法は、眼窩脂肪が移動した場所にしっかりと固定されていれば、その効果は半永久的に続くとされています。ただし、施術後も加齢は進行するため、ふたたび新たなクマやたるみが発生する可能性はあります。その場合も、再度クマ取り・たるみ取りをおこなうことができます。
まとめ

今回の記事では、目の下のクマ取り・たるみ取りについて詳しく解説してきました。
目の下のクマには、おもに「青クマ」「茶クマ」「黒クマ」の3つのタイプがあります。また、目の下のクマ取り・たるみ取りは、「切らない治療方法」と「切る治療方法」の大きく2つに分けることができ、適応するクマのタイプや症状・年齢層がそれぞれ異なります。
一般的に切らないクマ取り・たるみ取りによる治療は、比較的年齢が若く、クマやたるみの症状が軽い方に適応となります。一方で、切るクマ取り・たるみ取りでは、たるみが強くあらわれているミドル・シニア世代に適応となることが多い傾向にあります。
目の下のクマ・たるみを改善するためには、クマ・たるみの症状を的確に見極めて、確実な技術で施術をおこなえる医師・クリニックを選択することが重要です。
Z Clinicの院長である江連医師は、おもにミドル・シニア世代のお客様を中心として切開系のリフトアップ手術だけで数千件の執刀実績があります。カウンセリングも院長自らが担当し、お客様にとってもっとも効果的な治療方法を提案しております。目の下のクマ取り・たるみ取りをご検討中の方だけではなく、目の下以外の顔のたるみ・シワにお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。
また、Z Clinicの公式YouTubeチャンネルでは、江連院長が目の下のクマ・たるみの治療に関する質問にお答えする動画を配信しております。ご興味のある方は、ぜひ一度ご視聴ください。