脂肪注入のデメリットについて美容外科医が徹底解説

2025.07.03

脂肪注入のデメリットについて美容外科医が徹底解説

脂肪注入とは、自分の脂肪を気になる部位に注入することで、自然な仕上がりによる改善が期待できる美容施術です。とくに、年齢のサインがでやすい上まぶたのくぼみ・こめかみのへこみ・頬こけなどに効果的とされています。

しかし、脂肪注入の施術をご検討中の方のなかには、施術のリスクやデメリットについて気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、脂肪注入のメリット・デメリットや、失敗しないためのクリニックの選び方について解説していきます。自然な若さを取り戻したい方や、脂肪注入の施術をご検討中の方は、ぜひご一読ください。

脂肪注入とは?

脂肪注入とは?

脂肪注入とは、顔や身体の気になる部位に自分の脂肪を注入することでボリュームアップさせる施術です。

脂肪注入の施術では、はじめに太ももやお腹・二の腕など、脂肪が多い部位から脂肪を採取します。その脂肪を遠心分離機などで処理して不純物を取り除いたあと、へこみ・シワ、ボリュームが不足している部位などに注入することで、若々しいフェイスラインへと整えます。

注入する脂肪は自己組織であるため、自然なボリュームアップや触り心地に期待できます。また、アレルギー反応のリスクも低く、脂肪が定着すれば効果は半永久的に持続するとされています。

ここからは、脂肪注入で得られる効果や持続期間などについて、さらに詳しく解説していきます。

脂肪注入で得られる効果

脂肪注入で得られる効果は、おもに以下のとおりです。

  • シワやくぼみが改善する
  • 顔の輪郭が改善する
  • 肌のハリを取り戻せる

脂肪注入の施術では、顔や身体の気になる部位に脂肪を注入することで、シワやくぼみを解消し、若々しい印象を取り戻すことができます。

たとえば顔の場合、ほうれい線やゴルゴ線、目の周りのシワやくぼみなど、悩みを抱える部位に脂肪を注入することで、理想の状態に近づくことができます。

そのほかにも、こめかみのくぼみ・頬こけなどを改善することで、輪郭を整えることも可能です。それぞれの顔の特徴や希望に合わせて脂肪の量を調節することで、自然で理想的な輪郭を実現できます。

脂肪注入の持続期間

脂肪注入の持続期間は注入部位や注入量などによって異なりますが、一般的には数年ほど効果が持続するといわれています。

動きの少ないおでこや手の甲などの部位は比較的効果が長く続きやすい一方、表情筋がよく動く口の周りや目の周りなどは、短期間で効果が失われやすいとされています。ただし、持続期間には個人差があり、体質や習慣・術後のケアなどにも影響されることがあります。

脂肪注入の適応部位

脂肪注入の適応部位は、おもに以下のとおりです。

  • こめかみ
  • 目の下
  • ゴルゴライン
  • ほうれい線
  • マリオネットライン
  • 手の甲
  • 首のシワ

脂肪注入は、顔全般はもちろん、手の甲や首のシワなどにも有効です。脂肪注入ではとくに、加齢による「シワ」や「こけ」などの改善に効果を発揮します。シワやこけが多く、実年齢よりも老けて見られる場合は、脂肪注入によって改善できる可能性があります。

脂肪注入とヒアルロン酸注入の違い

脂肪注入は、気になる部位に自分の脂肪を注入する施術ですが、ヒアルロン酸注射はその名称のとおり、ヒアルロン酸を注入してボリュームアップさせる施術です。どちらの施術でも、目のまわりやほうれい線などのさまざまな部位に適用されます。

脂肪注入とヒアルロン酸注入の大きな違いは、効果の持続期間です。ヒアルロン酸注射は体内に吸収されていくため、徐々に元の状態に戻っていきます。使用する薬剤によっても異なりますが、効果が維持できるのは4か月〜2年程度とされています。一方、脂肪注入では定着した脂肪が体内の組織として残り続けるため、半永久的な効果が期待できます。

脂肪注入のデメリット

脂肪注入のデメリット

ここからは、脂肪注入のデメリットについて紹介していきます。

仕上がりに個人差がある

脂肪注入では、脂肪の定着率に個人差があるため、仕上がりに差がでやすいといわれています。脂肪の定着率とは、脂肪を注入してからどれだけ体内に定着し続けるかを表す指標です。

注入した脂肪の約50%は体内に吸収されてしまうため、最終的にどのくらい定着するのかについては、医師でも正確に予測することは困難です。また、注入した脂肪は約1〜3か月かけて体内に吸収されるため、施術してから3か月後に定着具合を確認する必要があります。

しこりや石灰化などのリスクがある

脂肪注入では、しこりや石灰化などのリスクがあることにも注意が必要です。たとえば、大量の脂肪を同じ部位に注入したり、注入する脂肪のなかに不純物が混ざっていたりすると、しこりができるリスクが高まります。

また、できてしまったしこりを放置すると、石のように固い塊ができる「石灰化」という現象が起こることがあります。石灰化が残ると見た目や触感にも影響がでるため、場合によっては切除が必要となることもあるのです。

不自然な膨らみや左右差が生じる場合がある

脂肪注入は、医師の技術に差が生じやすいことが多い施術です。万が一脂肪の注入量を誤った場合は、不自然な膨らみが生じたり、左右非対称になったりすることがあります。また、脂肪の定着率が左右で異なることから、膨らみに差が生じてしまうこともあるのです。

脂肪注入のメリット

脂肪注入のメリット

ここからは、脂肪注入のメリットについて紹介していきます。

効果が持続しやすい

注入した脂肪は、体内で身体の組織として定着するため、数年以上の長期にわたって効果が持続するといわれています。

ただし、一部の脂肪は身体に吸収されてしまうことがあるため、すべての脂肪が定着するわけではありません。一般的に、注入した脂肪は3か月程度で約50%が体内に吸収され、最終的に残った脂肪が身体に定着するとされています。

また、効果の持続期間は、体質や脂肪の採取方法・注入部位・医師の技術力などにも左右されます。

皮膚とのなじみがよい

脂肪注入は、自分の身体から採取した脂肪を注入するため皮膚とのなじみがよく、触感や見た目に違和感が生じにくいというメリットがあります。顔への脂肪注入では、表情筋の動きを妨げることがないため、自然な仕上がりが期待できます。

また、豊胸における脂肪注入の場合も、人工物を使用する施術と比較して自然なやわらかさや形を実現できることが魅力です。

アレルギーのリスクが低い

脂肪注入では自分の脂肪を使用するため、アレルギーや異物反応のリスクが低いこともメリットのひとつです。脂肪注入は、異物にたいする抵抗感がある方やヒアルロン酸のアレルギーがある方にとって理想的な選択肢といえます。

部分痩せが叶う

脂肪注入は、お尻や太ももなどについた脂肪を採取して気になる部位に注入するため、部分痩せも叶うことが魅力です。お尻や太ももについた皮下脂肪は、一度ついてしまうとダイエットなどでは落としにくい傾向があります。そういった余分な脂肪を取り除くことで、全体的にバランスのとれた体型を目指せるのも脂肪注入のメリットだといえます。

脂肪注入のダウンタイム

脂肪注入のダウンタイム

脂肪注入後のダウンタイムの期間や症状は、施術した部位によって異なります。

顔の中央に近い「額」や「こめかみ」は皮膚が薄いため、腫れが比較的強くでる可能性が高いでしょう。1週間から10日程度で腫れは引いていきますが、完全に治るまでには2週間ほどかかることがあります。

また、目の下は非常にデリケートなため、脂肪注入をおこなったときに腫れや内出血がでやすい部位です。1週間程度で腫れは徐々に引き、完全に回復するまでには2週間程度かかります。

脂肪注入で気をつけなければならないのは、脂肪を採取した部位にもダウンタイムが生じることです。腫れ・むくみ・痛み・内出血などがあらわれることがありますが、多くの場合、1~2週間で治まっていきます。

脂肪の注入部位・採取部位のいずれも、ダウンタイムの症状が長引く場合は早めに医師に相談をしましょう。

脂肪注入が向いている人の特徴

脂肪注入が向いている人の特徴

一般的に、脂肪注入が向いている人の特徴は以下のとおりとされています。

  • 身体にしっかりと脂肪がついている人
  • 1回の施術で長期間の効果を得たい人
  • 自然な仕上がりを期待する人

脂肪注入では自分の脂肪を使用するため、十分な脂肪量が必要です。吸引できる脂肪がほとんどない細身の方は、脂肪注入を受けられない可能性があります。

また、女性は男性と比較して脂肪が採取しやすい傾向にあります。なかでも、年齢が若い方は新陳代謝が高く脂肪が定着しにくい傾向があるため、どちらかといえば中年期以降の女性に向いている施術だといえます。

脂肪注入が向いていない人の特徴

脂肪注入が向いていない人の特徴

脂肪注入が向いていない人の特徴として、以下のようなことが挙げられます。

  • 体重の増減が激しい人
  • 身体に十分な脂肪がついていない人
  • 中肉中背以下の男性

注入する脂肪は、採取した部位の脂肪の性質をそのまま引き継ぐことになります。体重の増減が激しい場合は、体重変動に合わせて脂肪がふくらんだりしぼんだりすることが特徴です。そのため、体重の増減が激しい方がお腹の脂肪を顔に注入すると、太ったときに注入した脂肪だけが膨らんでしまうことがあります。

脂肪注入で失敗しないクリニック選びのポイント

脂肪注入で失敗しないクリニック選びのポイント

ここからは、脂肪注入で失敗しないクリニック選びのポイントについて紹介していきます。

脂肪注入の実績や経験が豊富な医師の所属するクリニックを選ぶ

脂肪注入で失敗しないためには、脂肪注入の実績や経験が豊富な医師が所属するクリニックを選ぶこと重要です。クリニックのWebサイトを確認する際は、医師の経歴はもちろん、症例写真や施術方法の解説などが掲載されているページを必ずチェックしましょう。

医師によるていねいなカウンセリングが受けられるクリニックを選ぶ

医師によるていねいなカウンセリングが受けられるクリニックを選ぶこともポイントです。

自分の悩みや希望をしっかりとヒアリングし、どのような施術方法が適切なのかをしっかりと提案してくれるクリニックであれば安心できます。

アフターフォローが充実しているクリニックを選ぶ

アフターフォローが充実しているクリニックを選ぶことも重要です。美容整形では、ほとんどの施術において副作用やリスクが存在します。アフターフォローをしっかりとおこなっているクリニックであれば、施術後に違和感があるときや、ダウンタイム時に不安があるときにも安心して相談することができます。

症例写真を掲載しているクリニックを選ぶ

症例写真を掲載しているクリニックを選ぶことも、脂肪注入で失敗しないためのポイントのひとつです。症例写真を確認する際は、以下のことに注意しましょう。

  • 撮影時期が明記されているか
  • 撮影時の条件は同じか
  • 複数の時点での写真が掲載されているか

症例写真には、医師の技術や得意とする施術・美的感覚などを判断するための情報がたくさん詰まっています。自分の理想とする仕上がりが実現できそうかどうかを判断するためにも、ホームページやSNS上で掲載されている症例写真をしっかりと確認しましょう。

Z Clinicの脂肪注入術が選ばれる理由

Z Clinicの脂肪注入術が選ばれる理由

Z Clinicでは、脂肪注入術(自己脂肪採取+移植術)により、気になる顔や身体のシワ・くぼみ・へこみなどを改善することができます。

脂肪注入術は、自分の脂肪やコラーゲンを注射器で採取し、その脂肪を遠心分離機で濃縮して気になるシワや溝に注入する施術です。治療時間は約10~30分と短いですが、半永久的に効果が持続します。また、メスを使用しないため傷跡が残りにくいことも大きなメリットです。

施術前のカウンセリングでは、院長である江連医師がていねいにお客様のご要望やお悩みをお聞きし、最善の治療方法を提案いたします。脂肪注入を検討されている方は、ぜひ一度Z Clinicにご相談ください。

>>Z Clinicの「脂肪注入術」について詳しくはこちらから

脂肪注入のデメリットに関するよくある質問

脂肪注入のデメリットに関するよくある質問

最後に、脂肪注入のデメリットについてよくある質問に回答していきます。

顔の脂肪注入で後悔した場合はどうすればいいですか?

顔の脂肪注入で失敗すると、しこりができてしまう可能性があります。しこりができたときにおこなわれる治療法には、おもに以下の2つが挙げられます。

  • しこりを除去する治療法
  • しこりを隠す治療法

しこりを除去するときは、皮膚をやわらかくする薬を注射で注入する、しこりそのものを物理的に除去する、といった方法があります。

脂肪注入の効果は何年持続しますか?

脂肪注入の効果は注入部位や注入量によって異なりますが、一般的には数年ほど持続するといわれています。また、注入した脂肪が定着すると、その効果は半永久的に持続します。

脂肪注入による後遺症はありますか?

脂肪注入による後遺症として、しこりや石灰化などがあげられます。しこりができてそのまま放置すると、石のように硬い殻ができ、石灰化が起こるおそれもあるため注意が必要です。

顔の脂肪注入のデメリットはありますか?

顔の脂肪注入のデメリットは、おもに以下のとおりです。

  • 左右差や不自然な膨らみが生じる可能性がある
  • 脂肪吸引が必要なため身体に負担がかかりやすい
  • 仕上がりや脂肪の定着率に個人差がある

万が一脂肪の注入量を誤ると、左右非対称になったり、不自然な膨らみが生じたりすることがあります。また、脂肪の定着率には個人差があるため、仕上がりに差が生じやすいこともデメリットのひとつです。

まとめ

脂肪注入のデメリットについて詳しく解説

本記事では、脂肪注入のデメリットについて詳しく解説してきました。

脂肪注入は、頬のこけやまぶたのくぼみなどの気になる部位をボリュームアップさせ、悩みを改善する施術です。自分の脂肪を注入するため、皮膚とのなじみがよく、自然な仕上がりが期待できます。

ただし、定着率には個人差があるため、仕上がりに個人差が生まれてしまうというデメリットもあります。また、脂肪注入の経験や実績が少ない医師が担当すると、不自然な膨らみや左右差が生じることがあるため注意が必要です。

Z Clinicでは、院長自らがていねいなカウンセリングをおこない、お客様のお悩みやご希望に寄り添った治療法を提案いたします。顔や身体のシワ・たるみにお悩みの方は、ぜひ一度Z Clinicにご相談ください。

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