ジョールファット除去とは?費用や注意点など解説
2025.07.16

ミドルエイジ・シニアエイジの顔に関するお悩みでよく耳にするのが、フェイスラインのもたつきや口元のたるみです。これらの症状の原因としては、加齢による皮膚のゆるみや脂肪の下垂などが挙げられますが、「ジョールファット」を除去することでも改善できる可能性があります。
今回の記事では、ジョールファット除去の施術方法や期待できる効果、メリット・デメリット、気になる費用やダウンタイムについて詳しく解説していきます。
フェイスラインの崩れにお悩みの方や「ジョールファットとは何?」と疑問をおもちの方は、ぜひ最後までご覧ください。
ジョールファットとは?

ジョールファットとは、口角の真横あたりから口角の下にかけて位置している皮下脂肪を指します。最近では「口横のポニョ」とも呼ばれていることから、すでにご存じの方もいらっしゃるかもしれません。
このジョールファットが加齢にともなって徐々に垂れ下がることにより、マリオネットラインや口元のたるみ、フェイスラインの崩れなどを引き起こします。また、いわゆる「ブルドッグ顔」もジョールファットが原因であることが多いといわれています。
ジョールファットは年を重ねるごとに目立つようになってきますが、もともとの骨格や遺伝により、若い方であってもあらわれることがあります。
ジョールファット除去の施術では、余分な脂肪を除去することでさまざまなエイジングサインやたるみ・もたつきを改善し、フェイスラインをスッキリと整えることができます。さらに、ジョールファットの重さで下がってしまった口角も引き上がるため、美しい笑顔や表情も手に入れることができるでしょう。
ジョールファット除去とはどのような施術?

ジョールファット除去の施術では、口角の内側粘膜をごくわずかに切開し、3mmほどの太さのカニューレ(吸引管)を挿入して余分な脂肪を吸引します。施術時間は短く、約20~30分で終了することが一般的です。
口の内側を切開するので外からは傷がまったく見えず、切開部も小さいことから身体的負担の少ない美容施術だとされています。また、脂肪細胞そのものを除去するため、施術後に後戻りすることもほとんどなく、効果を半永久的に維持することができます。
ただし、耳の下を切開してカニューレを挿入するクリニックもありますので、傷口が心配という方は事前に術式を確認したほうがよいでしょう。
ジョールファット除去がおすすめな人

ジョールファットは、マッサージやスキンケアをはじめとしたセルフケアでアプローチするのが難しい部位だとされています。そのため、ジョールファットが原因であらわれている症状を根本的に改善したい場合、施術によって除去するのがもっとも効果的な方法だといえます。
ここでは、ジョールファット除去の施術がおすすめな人を紹介していきます。
マリオネットラインが目立つ
ジョールファットが加齢などの原因で下垂すると、脂肪の重さで口元の皮膚を押し下げることによりマリオネットラインが生じます。そのため、ジョールファット除去で余分な脂肪を取り除くことにより、マリオネットラインの軽減に期待できます。
口の横のたるみ・ふくらみが気になる
口の横のたるみやふくらみはジョールファットの下垂が原因であることが多いため、脂肪除去による症状の改善が見込めます。脂肪が取り除くことでたるみ・ふくらみが解消されれば、頬からあごにかけてのフェイスラインもスッキリと整います。
ブルドッグ顔を改善したい
ブルドッグ顔の人は頬の垂れ下がり方が大きく、マリオネットラインやほうれい線がより目立つ状態になっています。ジョールファットの量も多いと考えられるため、根本的な改善には除去をおこなう必要があるでしょう。たるみの程度によっては、ほかのフェイスリフトの施術(糸リフト・HIFU・切開リフト)と組み合わせるとより効果的です。
フェイスラインをスッキリさせたい
ジョールファットが下垂している場合、顔の下のほうにボリュームがでて重い印象を与えてしまいます。ジョールファットを除去すれば、口角からあご先にかけてのラインが整うため、顔全体の輪郭もスッキリ見えるようになります。
糸リフトで効果が得られなかった
ジョールファットが口元のたるみやもたつきの原因である場合、糸リフトの施術だけでは効果に期待できません。糸リフトでは、皮膚や筋膜を引き上げることでシワやたるみを改善します。脂肪にはアプローチすることができないため、根本的な改善にはジョールファット除去をあわせておこなうことが必要です。
ジョールファット・バッカルファット・メーラーファットの違い

頬の脂肪には、ジョールファットのほかに「メーラーファット」と「バッカルファット」があります。
頬や口元のたるみやシワには、ジョールファット以外にもメーラーファットやバッカルファットが関わっている可能性があります。そのため、症状を確実に改善するためには、この3つのなかでどの脂肪が原因となっているのか、医師にしっかり見極めてもらうことが大切です。
ジョールファット・バッカルファット・メーラーファットの違いは、以下のとおりです。
脂肪の種類 | 位置 | おもな症状 | |
---|---|---|---|
ジョールファット | 皮下脂肪 | 口角の横から口角の下にかけて | 頬・口元のたるみ・シワ マリオネットライン ほうれい線 ブルドッグZ顔 |
バッカルファット | 深層脂肪 | 頬中央の深部 | 頬全体のたるみ・シワ マリオネットライン ほうれい線 ブルドッグ顔 |
メーラーファット | 皮下脂肪 | 頬骨の近く | ゴルゴライン 頬のたるみ・シワ 頬のでっぱり ほうれい線 |
これらの脂肪は加齢によって徐々に下垂していきますが、若いうちに除去することで将来のたるみ・シワを予防することもできます。
ジョールファット除去のメリット・デメリット

ジョールファット除去のメリットは、セルフケアではアプローチできない脂肪を取り除くことにより、頬や口元のたるみやシワ・もたつきを改善してスッキリとしたフェイスラインに整えられることです。脂肪細胞そのものが除去されるためリバウンドしにくく、効果も半永久的に続きます。
また、口の内側をごくわずかに切開して脂肪を吸引するため、外からは傷跡がまったくわからず、ダウンタイムが短いことも大きなメリットです。
一方、脂肪の取りすぎによる頬のコケ・左右差・ひきつれなど、施術後の仕上がりにはいくつかのリスクが考えられます。
脂肪細胞は再生しないため、除去し過ぎてコケや左右差があらわれた場合は、脂肪注入をおこなって修正しなければなりません。しかし、このようなデメリットは、ジョールファット除去の経験が豊富で技術力の高い医師を選ぶことにより、回避することができるでしょう。
ジョールファット除去のダウンタイムについて

ジョールファット除去のダウンタイムの症状と経過は、おおむね以下のとおりです。
- 痛み 術後数日~1週間ほど続く場合があるが、鎮痛剤でコントロール可能
- 内出血 内出血があらわれた場合、1週間から2週間をかけて徐々に治まっていく
- 腫れ 術後2~3日がピークで、2~3週間で落ち着いていく
- むくみ 2週間くらいで解消するが、わずかなむくみが1か月ほど続くことがある
- 拘縮 皮膚表面が硬くなったり、ひきつったりする症状が起こることがあるが、 1~2か月で治まることが多い
ダウンタイムの期間には個人差がありますが、約1か月でフェイスラインの変化を実感できるようになり、施術後3か月~6か月で完成となります。
ダウンタイム中の過ごし方
ジョールファット除去のダウンタイムを軽減するためには、術後の過ごし方にも気をつける必要があります。
ダウンタイムの過ごし方のポイントは、以下のとおりです。
メイク | 当日から可能 |
---|---|
洗顔・入浴・シャワー | 洗顔・シャワーは当日から、入浴は1週間後から可能 |
歯みがき | 当日から可能だが、患部に歯ブラシが触れないよう注意 |
飲酒 | 術後1週間は避ける |
喫煙 | 禁煙が望ましいが、最低でも1か月は避ける |
激しい運動 | 術後1週間から可能 |
患部の固定 | 術後1~3日はフェイスバンドで固定する |
顔のマッサージ | 医師からの指導により、術後1~2週間目から開始 |
ダウンタイムの過ごし方は、症状の軽減だけではなく、ジョールファット除去の仕上がりそのものにも影響します。必ず医師の指示にしたがって過ごすようにしましょう。
副作用・リスク
ジョールファット除去の副作用のおもなものとして、血種や感染(化膿)が挙げられます。
このような副作用の症状が起こることはごくまれですが、血種や感染の兆候がみられたり、ダウンタイムの症状が長引いたりした場合は、早めに医師に相談するようにしましょう。
また、施術後の頬のコケ・左右差・ひきつけなどのリスクも、前述のとおり経験豊富で技術力の確かな医師・クリニックを選ぶことで回避することができます。ジョールファット除去の施術を検討する際には、クリニックの公式ホームページやSNSで医師の経歴や執刀数、症例写真を確認し、慎重に選択することをおすすめします。
ジョールファット除去の費用相場

ジョールファット除去の費用の相場は、15万円~30万円です。
ただし、麻酔代やアフターケアの費用(鎮痛剤などの薬代や術後の検診費用)が別途必要になることがあるため、カウンセリングの際に確認するようにしましょう。
また、料金が安すぎるクリニックには注意が必要です。費用だけでクリニックを選択すると、万が一トラブルが起こった場合、適切な対応が受けられない恐れがあるからです。
そのようなリスクを避けるためにも、医師やクリニックは慎重に選ぶことが重要です。
ジョールファット除去についてよくある質問

最後に、ショールファット除去についてよくある質問にお答えしていきます。
ジョールファット除去は後戻りする可能性がありますか?
ジョールファット除去は、脂肪細胞そのものを取り除く施術です。脂肪は再生することがないため後戻りすることはほとんどなく、効果は半永久的に続くでしょう。
糸リフトや脂肪溶解注射など、ほかの施術で後戻りしてしまったという方も、ジョールファット除去であれば長期的な効果を得られる可能性があります。
ジョールファット除去で後悔しないためにはどうすればいい?
ジョールファット除去で後悔する理由で多いのが、脂肪の取りすぎによる頬のコケや左右差です。また、たるみやシワ、フェイスラインのもたつきなどの原因が、実はバッカルファットやメーラーファットだったという場合、ジョールファット除去では当然効果が得られず、施術に後悔することになるでしょう。
これらの後悔は、すべて医師の経験や技術力不足によって引き起こされるものです。そのため、ジョールファット除去で後悔しないためには、慎重に医師・クリニックを選択する必要があります。ホームページやSNSで情報収集をするだけではなく、複数の医師からカウンセリングを受けて比較検討することをおすすめします。
まとめ

今回の記事では、ジョールファット除去について詳しく解説してきました。
ジョールファットとは、口角の真横から口角の下にかけて位置する脂肪のことを指します。このジョールファットが加齢にともない徐々に下垂することで、頬や口元のたるみやシワ、フェイスラインのもたつきがあらわれ、見た目年齢も一気に引き上がってしまいます。
ジョールファットを除去することによってこれらの症状を改善することができますが、適切に脂肪を取り除くことができないと、頬のコケや左右差などが生じる恐れがあります。また、バッカルファットやメーラーファットなど、頬にあるほかの脂肪が原因であることも考えられるため、正しい診断がおこなわれないと効果が得られない可能性が高くなります。
以上のことから、ジョールファット除去の施術を成功させるポイントは医師・クリニック選びにあるということができます。事前に十分な情報収集をするとともに、複数のクリニックでカウンセリングを受けて慎重に検討することをおすすめします。
Z Clinicでは、院長である江連医師自らがカウンセリングをおこない、お客様のお悩み・ご希望をしっかりお聞きしたうえで最適な提案をさせていただきます。ジョールファット除去はもちろん、顔のたるみやシワなどエイジングによるさまざまな症状に対応しておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。