ほうれい線脂肪注入|美容外科医が分かりやすく解説

2025.10.10

ほうれい線脂肪注入|美容外科医が分かりやすく解説

年齢を重ねるにつれて深くなるほうれい線は、多くの女性が抱える悩みのひとつです。「メイクだけではカバーしきれない」「実年齢より老けて見える」ということから、エイジングの代名詞にもなっています。

そのほうれい線を改善する施術のひとつ「脂肪注入」は、自分の脂肪を使用するため自然な仕上がりが期待でき、効果の持続期間が長いという特徴があります。
しかし、脂肪注入には定着率や費用面での課題もあり、「本当に自分に合った治療法なのか」と迷われている方も多いようです。

この記事では、ほうれい線の脂肪注入について、施術方法やメリット・デメリットなどを詳しく解説していきます。また、ヒアルロン酸注入との違いも紹介いたしますので、ほうれい線にお悩みの方はぜひ参考にしてください。

ほうれい線が目立つ原因

ほうれい線が目立つ原因

ほうれい線があらわれる原因には、肌の構造変化や生活環境など、複数の要因が関わっています。
ここでは、ほうれい線がなぜ目立つようになるのか、おもな4つの原因について解説していきます。

ハリ・弾力の低下

肌のハリを保つコラーゲンやエラスチンは年齢とともに減少し、内側から支える力が失われていきます。ハリを失った皮膚は重力に逆らえず下がり、ほうれい線の溝を深く見せる原因となります。

肌に弾力があれば表情を戻すことで溝は消えますが、ハリを失うとシワが刻まれ、ほうれい線が目立つため注意が必要です。

表情筋の衰えによるたるみ

顔には表情筋が数多く存在しますが、年齢を重ねると衰えていきます。表情筋が弱ると皮膚を支える力がなくなり、一度刻まれたシワが戻らずほうれい線となってしまいます。

日常的に表情をつくる機会が少ない方や口元をあまり動かさない方は、ほうれい線ができやすい傾向があるため、意識して表情筋を動かすようにするとよいでしょう。

乾燥によるバリア機能の低下

乾燥すると肌の弾力が失われます。柔軟性を失った肌は表情の変化に対応しきれず、ほうれい線が刻まれやすくなります。

特に、冬場やエアコンが効いた室内は、湿度が低下して乾燥しがちなため気をつけましょう。乾燥により肌のバリア機能が低下すると、外的刺激の影響を受けやすくなり炎症や肌老化も招きやすくなります。

生活習慣の乱れ

睡眠不足・ストレス・喫煙など生活習慣の乱れも、ほうれい線が目立ちやすくなる原因として挙げられます。

生活習慣の乱れは活性酸素を増加させ、ハリを支えるコラーゲンやエラスチンを弱らせてしまいます。さらに、ターンオーバーの乱れが肌のバリア機能を低下させ、ほうれい線の原因となる乾燥を招きます。

ほうれい線の脂肪注入とは?

ほうれい線の脂肪注入とは?

ほうれい線の脂肪注入は、自分の体から採取した脂肪を注入することでシワを目立ちにくくする施術です。
ここでは、脂肪注入の具体的な施術方法やダウンタイムについて詳しく解説していきます。

脂肪注入の施術方法

脂肪注入では、はじめに太ももや腹部・二の腕などから脂肪を採取します。採取した脂肪は血液や不純物を除去し、注入に適した脂肪細胞だけを抽出して精製されます。

その後、精製した脂肪をほうれい線の気になる部位に注入していきますが、注入する量や深さは医師が顔全体のバランスを見ながら微細に調整をおこないます。自分の脂肪を使用するため、異物感のない自然な仕上がりが期待できる施術です。

痛みやダウンタイム

ほうれい線の脂肪注入では、注入部と脂肪採取部の両方に痛みやダウンタイムが発生します。

部位痛みダウンタイムの症状
注入部筋肉痛のような痛み・鈍い痛みを感じる・腫れは施術後から2〜3日目がピーク ・毛細血管が傷つくと内出血が生じる
脂肪採取部筋肉痛のような痛みが1週間程度出る場合がある・腫れは3日目がピークで1〜2週間かけて回復していく ・注入部より内出血があらわれやすい

脂肪注入の施術後は内出血が目立ちやすく、回復にやや時間がかかる傾向があります。特に、太ももや腹部から採取した場合は広範囲に内出血があらわれることがあるため、施術を受ける際は回復期間も考慮しておきましょう。

ほうれい線の脂肪注入で得られる3つのメリット

ほうれい線の脂肪注入で得られる3つのメリット

ほうれい線改善のための脂肪注入のメリットとして、以下の3つが挙げられます。

  • 自然な仕上がりに期待できる
  • 効果の持続期間が長い
  • アレルギーのリスクが低い

ここからは、これら3つのメリットについて解説していきます。

自然な仕上がりが期待できる

ほうれい線の脂肪注入では自分の脂肪を採取して使用するため、肌になじみやすく質感も自然です。顔全体のバランスを見ながら注入量を調整できるため、不自然に膨らんだ印象を与えにくい点も特徴です。

また、年齢を重ねた肌に自然なボリュームを補うことで、過度に若返らせるのではなく、健康的で生き生きとした印象をつくることができます。

効果の持続期間が長い

脂肪注入の施術後に定着した脂肪は、時間が経ってもほぼ吸収されることはなく、効果は半永久的に持続するとされています。

ヒアルロン酸注入の場合、徐々に体内に吸収されていくため効果が持続するのは約6か月~1年で、定期的なメンテナンスが必要です。

一方、脂肪注入は定着後のメンテナンスが不要なため、通院の手間や費用の負担を軽減することができます。一度の施術で長い効果を維持したい方や、頻繁に通院するのが難しい方におすすめの施術だといえるでしょう。

アレルギーのリスクが低い

ほうれい線の脂肪注入は、自分の脂肪を使用するため異物反応が起こりにくい点もメリットです。体は自分の細胞を「外部からの侵入物」として認識しないため、アレルギー反応のリスクが低くなります。

ヒアルロン酸は体内に存在していますが、製品によっては添加物が含まれているため、まれにアレルギーを起こす場合があります。アレルギー体質の方は、自分の脂肪を使う脂肪注入のほうが安心です。

ほうれい線の脂肪注入で知っておくべきデメリット

ほうれい線の脂肪注入で知っておくべきデメリット

ほうれい線の脂肪注入には多くのメリットがある一方で、知っておくべき以下のようなデメリットも存在します。

  • 他の部位に比べて定着率が低い傾向にある
  • 施術コストが高め
  • 凹凸・しこりのリスクがある

ここでは、これら3つのデメリットについて解説していきます。

他の部位に比べて定着率が低い

ほうれい線への脂肪注入は、ほかの部位と比べて脂肪が定着しにくい傾向があります。口元のような動きの多い部位は、血流が不安定で脂肪が定着しにくく吸収されやすいためです。

脂肪注入の定着率は50~70%前後とされており、医師は定着率を予測して注入する量をきめていきます。そのため、医師の経験や技術力が施術後の仕上がりにも大きく影響するのです。

また、定着率には個人差があり、体質や施術後のケアによっても変わってくることを理解しておきましょう。

施術コストが高め

脂肪注入は、ヒアルロン酸注入のような施術と比べると施術費用が高額になる傾向があります。

脂肪の採取・精製・注入などの工程が複雑で、医師の技術や設備の質が仕上がりに直結するため、費用が高くなることは避けられません。

しかし、脂肪注入は一度定着すれば効果が長期間持続するため、何度も施術を繰り返す必要がありません。ヒアルロン酸注入の場合、年に1~2回のメンテナンスが必要となり、結果的には脂肪注入よりも費用がかかる場合があります。

脂肪注入の施術費用は高額ではありますが、長期的にみるとコストパフォーマンスに優れた施術だといえるでしょう。

凹凸・しこりのリスクがある

ほうれい線に脂肪を多く注入しすぎると、定着しきれなかった脂肪がしこりとなり、凹凸が生じる可能性があります。特に、ほうれい線の周囲は皮膚が薄いため、注入量や深さの調整が不適切だと仕上がりに影響します。

また、採取部位の感染やへこみなどのトラブルも考慮する必要があります。脂肪注入は医師の経験や技術によって仕上がりが大きく変わる施術です。実績のある医師を選ぶことで、リスクを軽減することができるでしょう。

ほうれい線改善|脂肪注入とヒアルロン酸注入

ほうれい線改善|脂肪注入とヒアルロン酸注入

ほうれい線の改善方法として、脂肪注入とヒアルロン酸注入はどちらも人気の施術です。ここでは、両者の特徴とそれぞれの施術がおすすめの人を紹介していきます。どちらの施術が自分に合っているか確認してみましょう。

ほうれい線改善に脂肪注入がおすすめの人

ほうれい線の脂肪注入は、年齢によるボリュームロスが気になる方におすすめです。

ほうれい線だけではなく、顔全体のへこみや影が目立ち始めた方は、脂肪注入によって自然なふくらみを取り戻すことができます。顔全体に立体感がでることで、若々しい印象になるでしょう。

また、定期的な通院が難しい方や、一度の施術で長期的な効果を実現したい方にとって、脂肪注入は理想的な施術だといえます。

ほうれい線改善にヒアルロン酸がおすすめの人

ほうれい線へのヒアルロン酸注入は、お試しで施術を受けたい方や美容施術が初めての方に適しています。施術時間が短くダウンタイムも少ないため、気軽に受けられることが魅力です。

数か月~1年程度をかけて徐々に元の状態に戻っていくため、仕上がりが気に入らなかった場合のリスクも低くなります。そのほか、写真撮影や同窓会など、一時的なイベントに合わせて短期的に症状を改善したい方にもおすすめです。

そのほかの治療方法

ほうれい線の改善には、脂肪注入やヒアルロン酸のほかに以下のような治療方法があります。

  • 糸リフト
  • 医療HIFU(ハイフ)
  • 脂肪吸引
  • 切開リフト(フェイスリフト)
  • ボトックス注射
  • PRP皮膚再生療法

ほうれい線の改善のためにたるみを引き上げたい場合は糸リフト、肌の土台を引き締めたい場合はハイフなど、悩みの種類によって適した施術は異なります。複数の施術を比較しながら、自分に合った方法を検討しましょう。

ほうれい線の脂肪注入で目安となる費用相場

ほうれい線の脂肪注入で目安となる費用相場

ほうれい線の脂肪注入の費用相場は、おおむね以下のとおりです。

費用の内訳費用相場
脂肪注入5万円~10万円
脂肪採取・精製7万円~25万円
合計12万円~35万円

脂肪注入の費用は、注入する脂肪の量や施術範囲によって大きく異なります。麻酔代や脂肪採取費用が含まれるかどうかもクリニックごとに違うため、カウンセリングで総額を確認しておくことが重要です。

ほうれい線の脂肪注入で後悔しない|クリニックの選び方

ほうれい線の脂肪注入で後悔しない|クリニックの選び方

ほうれい線の脂肪注入は、医師の技術や経験によって仕上がりが大きく左右される施術です。後悔しない結果を得るためには、クリニック選びが重要になります。

ここでは、クリニック選びの4つのポイントを紹介します。

脂肪注入の実績を確認する

クリニックの公式サイトやSNSなどで、脂肪注入の症例数や施術実績を事前に確認しましょう。

ほうれい線の周囲は動きの多い部位であるため、脂肪注入の難易度が高いとされています。脂肪注入の症例数が多い医師ほど注入する量や深さの調整にも長けているため、安定した仕上がりに期待できます。

年間の施術件数や脂肪注入の実績が明記されているクリニックは、信頼性が高いと考えられます。

医師・クリニックの経歴を確認する

医師の技術力によって、脂肪注入の仕上がりは大きく変わってきます。クリニックを決める際は、これまでの経歴や得意とする施術などを確認しておくと安心です。

また、カウンセリング時に、医師自身が施術方法や仕上がりのイメージについてていねいに説明してくれるかどうかも大切です。納得できる説明が得られないまま施術を受けることは避けましょう。

症例写真が豊富なクリニックを選ぶ

症例写真は、医師の技術や仕上がりの傾向を知るための重要な判断材料です。特に、同年代の症例が多いと仕上がりがイメージしやすいため、失敗のリスクを減らすことができます。

症例写真では、Before・Afterの変化が自然か、不自然な膨らみがないかを確認しましょう。過度にふくらんだような印象や、左右非対称な仕上がりが多い場合は注意が必要です。

また、症例写真が加工されている可能性もあるため、複数の角度から撮影された写真が掲載されているクリニックを選ぶとよいでしょう。

カウンセリングの対応を確認する

ほうれい線の脂肪注入を受ける際には、必要のない施術を無理にすすめず、デメリットや施術の限界についてもしっかり説明してくれるクリニックを選びましょう。

脂肪注入が適していない場合や、ほかの施術が効果的だと考えられる場合、きちんと伝えてくれる医師は誠実だといえます。

また、医師やスタッフの態度が悪かったり説明が不十分だったりするクリニックは、施術後のアフターケアにも不安が残ります。安心して任せられると感じたクリニックで施術を受けるようにしてください。

ほうれい線の脂肪注入についてよくある質問

ほうれい線の脂肪注入についてよくある質問

最後に、ほうれい線の脂肪注入についてよくある質問にお答えしていきます。

脂肪はどれくらいで定着する?

脂肪が定着するまでの期間には個人差がありますが、おおむね3〜6か月で安定します。
注入した脂肪の定着率を高めるためには、施術後の生活習慣に配慮し、注入部位への刺激を避けることが推奨されます。

ほうれい線の脂肪注入に失敗したらどうなる?

ほうれい線の脂肪注入に失敗すると、凹凸が生じたり、しこりができたりすることがあります。注入量が多すぎると、定着しきれなかった脂肪がかたまりとなり、触ったときに違和感が生じます。
また、左右非対称になったり、不自然に膨らんだ印象になったりする可能性もあります。

しこりが残ってしまった場合、脂肪溶解注射や外科的な除去が必要になるケースもあります。失敗を避けるためにも実績のある医師を選び、カウンセリングで十分に相談することが重要です。

ほうれい線にいちばん効く施術は何?

ほうれい線にいちばん効く施術は、その人の皮膚やたるみなどの状態や希望する仕上がりによって異なります。

軽度のほうれい線であれば、ヒアルロン酸注入で十分な効果が得られることもあります。ただし、ボリュームロスが顕著な場合は脂肪注入が適しているでしょう。

いちばん効く施術を選ぶためには、医師の診断を受けて自分の状態に合った施術を提案してもらうことが大切です。

まとめ

ほうれい線脂肪注入まとめ

ほうれい線の脂肪注入は、深くなったシワの部分にボリュームを補うことで症状を改善する施術です。自分の脂肪を使用するためアレルギーの心配が少なく、定着後は効果が長期間続く点も魅力です。

一方で、ほうれい線の周囲は動きの多い部位であるため、定着率の予測が難しく、注入する脂肪の量や深さの調整には高い技術が求められます。満足のいく結果を得るためには、経験豊富な医師のもとで施術を受けることが重要です。

Z Clinicでは、ほうれい線の脂肪注入をはじめ、さまざまなエイジングの症状にアプローチする施術を幅広くご用意しています。カウンセリングをクリニック代表の江連医師が担当し、お客様の状態やご希望に合わせた最適な施術をご提案いたします。

ほうれい線やたるみ・シワなどにお悩みの方は、ぜひお気軽にZ Clinicまでご相談ください。

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