PRP療法(再生医療)とは?費用や効果など徹底解説

2025.01.23

PRP療法(再生医療)とは?費用や効果など徹底解説

加齢により顔にシワやたるみなどがあらわれることは、誰にでも起こるごく自然なことです。

しかし、写真で見たときに想像以上に加齢が進んでいると実感したり、メイクで隠そうと思ってもカバーし切れなかったりすると、何とか改善したいと考えることもあるのではないでしょうか。

このような悩みは、自己の血液を利用した再生医療のひとつである、PRP療法で解決できる可能性があります。

本記事では、PRP療法の特徴や効果、メリット・デメリットについて詳しく解説していきます。PRP療法で失敗しないためのポイントについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

PRP療法とは

PRP療法とは

まずは、PRP療法について詳しく解説していきます。

PRP療法とは自然治癒力を利用した再生治療

PRP療法は、人がもつ自然治癒力を利用した再生治療のひとつです。PRP療法のPRPとは「Platelet Rich Plasma」の略語で、多血小板血漿(けっしょう)のことをいいます。

具体的には、自身の血液から抽出した血小板を濃縮させ、患部に注入することで組織の再生を促進させる治療方法です。

血小板には組織の修復・再生を促す成長因子が多く含まれています。新しい血管の形成や細胞の増殖をサポートし、損傷した組織を回復させる効果があるのです。

そのため、自身の血液を使用することで、より自然治癒力を引き出すことができると考えられています。

美容医療や整形外科などさまざまな分野で活用されている

PRP療法は、美容医療や歯科・整形外科・皮膚科などさまざまな分野で活用されています。

たとえば、美容医療では肌の再生治療・ほうれい線やたるみの改善、歯科ではインプラント治療や骨造成治療、皮膚科ではニキビ跡の治療や薄毛治療などに利用されています。

また整形外科では、肉離れや靱帯(じんたい)損傷・腰椎椎間板ヘルニア・変形性膝関節症・腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症などにPRP療法が利用されています。

PRP療法にはどのような効果がある?

PRP療法にはどのような効果がある?

ここからは、PRP療法で得られる効果について解説していきます。

ニキビ跡やクレーターの改善

ニキビ跡やクレーターは、ニキビの炎症によって肌の組織が破壊されてしまい、炎症や跡として残ってしまったものです。セルフケアでは完治が難しいですが、PRP治療によって本来の滑らかな肌を目指せます。

PRP療法によってニキビ跡が治療できる理由は、肌の真皮層が再生されるからです。

ニキビ跡は通常、肌のターンオーバーによって薄くなりますが、数年経っても残っているニキビ跡は、表皮の奥にある真皮層にまで影響している可能性があります。

肌の表面ではターンオーバーによって古い組織が剥がれ落ちますが、真皮層では新たな細胞組織を生み出すサイクルが乱れてしまうため、修復ができずニキビ跡として残ってしまうのです。

PRP療法では、真皮層に残ったニキビ跡にPRPを注入することで、組織の再生が促されて元の肌の状態に近づきます。

目の下のシワやたるみの改善

加齢によって皮膚のハリやツヤが低下すると、目の下のシワやたるみ・ほうれい線が気になり始めることが多いです。

皮膚は加齢によって老化し、肌の水分を保持するヒアルロン酸やコラーゲンといった成分や、成長因子が少なくなったりします。それらの成分が減少すると肌のハリが低下し、シワなどの肌悩みが目立ちやすい状態に陥ります。

シワやたるみが気になる部位にPRPを注入することで、肌の健康に必要なコラーゲンやエラスチンの生成を促せるため、肌悩みが目立ちにくい肌への改善が期待できるのです。

肌のハリや弾力の改善

PRP療法では、PRPを肌に注入することで内側から細胞を活性化できるため、古くなった角質を排出でき、肌のハリや弾力をアップさせることが可能です。

また、肌のくすみの原因となるメラニン色素の排出も促せるため、くすみの改善にも効果が期待できます。

さらに、目の下のクマにたいしてもPRP療法が効果的とされています。老化によってできたクマは、皮膚のハリが低下し、目の下がくぼんで影ができていることによって目立ちやすくなります。

そのため、PRP療法によって皮膚のコラーゲンやヒアルロン酸が増えて肌にハリが戻れば、目の下のクマの改善が期待できます。

PRP療法の費用相場

PRP療法の費用相場

PRP療法の一般的な費用相場は、使用する部位によって異なりますが、約10万円から30万円前後になります。費用の内訳は、血液採取や血液感染症検査費用・施術料・PRP作成費用などです。

部位別の費用相場は、顔全体で20万円から50万円、目の下(両側)で10万円から20万円、ほうれい線は10万円から30万円程度です。症状の重さによっては、料金が別途で発生する可能性もあります。

ただし、実際の費用は、PRPを注入する部位や範囲・クリニックの規模の大きさ・成長因子を含むか含まないかなどによって異なるため、事前のカウンセリングで必ず確認しましょう。

PRP療法のメリット

PRP療法のメリット

ここからは、PRP療法のメリットを紹介していきます。

身体への負担を抑えられる

PRP療法はメスを入れずに治療を受けられるため、身体への負担を抑えられます。採血をしてから注射器で成分を注入するだけのシンプルな治療なので、傷跡が残らず、入院の必要もありません。

治療後の行動制限や安静も基本的には不要なため、日常の生活を続けながら治療を受けられるのも魅力です。ただし、治療後は激しいトレーニングやマッサージを避ける、1〜2週間は患部を圧迫しない、禁酒や禁煙をおこなうといった注意点を守る必要があります。

治療後の注意点に気をつけてさえいれば、仕事が忙しい方や入院を避けたい方にとって理想的な治療法だといえます。

治療時間が比較的短い

PRP療法は、1回の治療でおおよそ30分から1時間程度と、比較的短い時間で終了します。場所によっては治療後すぐにメイクができるので、比較的気軽に受けられる美容医療として人気です。

また、医療設備は標準的もので対応ができるため、特別な器具や手法も必要なく、治療後のダウンタイムはほとんどありません。

基本的には麻酔も必要ありませんが、針の痛みが苦手な場合は、局所麻酔薬クリームやテープを使用できるクリニックもあります。

副作用が少ない

PRP療法では自身の血液からPRPを抽出し、患部に注入することにより肌の悩みの改善を促します。そのため、身体に合わない、アレルギー反応が出るといった副作用のリスクを抑えられるのが魅力です。

薬剤や人工素材を使う治療方法と異なり、PRP療法では自分の血液中の成分を使用するため身体が自然に受け入れることができるのです。

たとえ副作用が出たとしても、PRPを注入したときの痛みや腫れ、赤みが1〜2日程度続くなどの軽い症状であることがほとんどです。

ほかの治療法と比べて安全性が高く、副作用を可能な限り抑えられることから、化学物質への反応が心配な方や敏感な体質の方におすすめです。

効果が5~10年と長い

PRP療法は、効果が5~10年と長いこともメリットのひとつです。また、治療を繰り返し受けることで持続的な効果を得ることができます。

治療頻度の目安は、約2〜3か月に1回、あるいは半年に1回程度です。一度の治療でも効果を得られる方が多いですが、治療を定期的に受け続けることによって、より理想の肌状態に近づくことができます。

PRP療法のデメリット

PRP療法のデメリット

ここからは、PRP療法のデメリットを紹介していきます。

治療費が高い

PRP療法をはじめとする再生医療は比較的新しい治療法なので、普及がそこまで進んでいないことから高額な治療費がかかります。

治療効果が現れるまでに数回の施術が必要な場合もあるため、その分だけ費用の負担が大きくなることもデメリットといえます。

ただし、PRP療法は通院のみで治療できるため、手術費や入院費が必要なほかの治療方法よりも総額費用を抑えられるケースが多いです。

現状は自由診療のため高額な治療費が課題といえますが、保険診療の適用が将来的に認められれば、治療法が一気に広がる可能性もあるでしょう。

PRP療法の費用の高さで治療を躊躇してしまう場合は、PRP療法以外の治療で必要となる費用総額を参考にしてみるとよいかもしれません。

効果に個人差がある

PRP療法では自身の血液を利用するため、成長因子の種類や量も人によって異なり、全員が同じような結果を得られるわけではありません。1回で効果を得られる方がいる一方、複数回の治療で効果を実感できる方もいます。

また、それぞれの体質や状態によっても効果のあらわれ方が異なるため、期待するような改善が見られない場合もあります。

そのため、PRP療法の結果に過度な期待を抱きすぎず、効果に個人差があることを理解したうえで治療を検討することが大切です。

保険診療は適用外となる

日本では、PRP療法を含む再生医療は保険適用外のため、自費で治療を受けることになります。

PRP療法は効果が期待できる治療法ですが、その効果が十分に確立されたわけではありません。現時点での臨床試験のデータが少なく、持続期間や有効性、合併症の有無などのエビデンスが得られるまでには時間がかかります。

そのため、PRP療法を患者に提供するという制度を利用しながら、有効性を検証する治験と並行して治療がおこなわれているのが現状です。

ただし、すでに安全性は証明されているので、自由診療ではあるものの低リスクで治療を受けることができます。

また、条件を満たす場合は保険適用が例外的に認められるケースもあるため、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。

PRP療法の副作用は?危険性はある?

PRP療法の副作用は?危険性はある?

PRP療法は、自身の血液中にある血小板を高濃度に濃縮して再度注入するという治療方法です。濃縮されたPRPは遠心分離機にかけて作成し、注射器で患部に直接注入します。

自分の血液を採取して使用するため異物が体内に入ることはなく、拒絶反応やアレルギー反応などのリスクを抑えられるのがメリットです。

副作用としては、注射をおこなった部位に一時的に腫れや赤みが生じたり、違和感を覚えたりすることがあります。

このような症状は自然に治まることがほとんどですが、注入部位に刺激を与えないよう注意しましょう。治療直後は激しい運動や入浴を控え、患部が落ち着くまで安静にすることが推奨されています。

また、大変まれではありますが、しこりになるというリスクもあります。ただし、適切な層に注射をおこなえば回避できるため、熟練した医師に施術を受けることが重要です。

PRP療法の効果を最大限に引き出すためにも、バランスのよい食事や良質な睡眠を心がけ、自身の健康状態を整えて施術に臨みましょう。

PRP療法の効果はいつから実感できるのか

PRP療法の効果はいつから実感できるのか

PRP療法の効果は、1か月から2か月ほどかけてゆっくりとあらわれ始め、約6か月後に最大の効果に達するケースが多いようです。

その後は穏やかに効果が続きますが、完全に効果がなくなるということはありません。

PRP療法は、基本的には効果がゆっくりとあらわれることが特徴です。即効性を期待している方にとっては、「期待していたほどの結果を実感できなかった」という印象を受けるかもしれません。

また、PRP療法は自身の血液を用いておこなう治療のため、効果に個人差があるのも特徴のひとつです。1回の治療で効果を得られる方もいれば、複数回の治療で効果を実感する方もいます。

PRP療法の効果を得やすくするためには、必要な治療回数、および治療の相性などを見極めて治療を受けることが大切です。

PRP療法で失敗しないためのポイント

PRP療法で失敗しないためのポイント

ここからは、PRP療法で失敗しないためのポイントを解説していきます。

PRP療法の実績が豊富な医師を選ぶ

PRP療法を含む再生医療は、一般の美容医療と比較して技術力の高さが求められる治療方法であり、医師によって治療後の仕上がりに差が生じやすいといわれています。

そのため、担当医師の技術力や経歴は事前にしっかりと調べておきましょう。PRP療法の場合は、美容外科皮膚科の経験が長い医師を選ぶことをおすすめします。

また、肌再生医療をおこなう際は、患者それぞれの皮膚の厚さや血管の状態を把握する必要があるため、解剖学への深い理解が必要です。日本再生医療学会・日本皮膚科学会・日本美容外科学会など、医師の専門学会に所属しているかどうかもチェックしておくと安心です。

PRP療法を受けるクリニックをリサーチする

医師の経歴はもちろんですが、クリニックのリサーチも非常に大切です。

肌再生医療の施術をおこなうためには、厚生労働省の認可が必要であり、すべてのクリニックが肌再生医療を提供できるわけではありません。

「再生医療等の安全性の確保等に関する法律」に基づき、厚生労働省が定めた安全性・管理体制などの基準を満たした施設のみが、肌再生医療の施術を認可されます。

PRP療法を安全に受けるためには、厚生労働省の認可を受けているクリニックを選ぶようにしましょう。

厚生労働省:「再生医療について|厚生労働省

事前のカウンセリングでしっかりと相談する

PRP療法の施術を受ける際は、事前のカウンセリングで今の症状や悩みをしっかりと伝えることが大切です。

またクリニック側から治療のリスクの説明はあるか、悩みに寄り添ったていねいな対応をしてくれるかどうかもチェックし、複数のクリニックを比較検討しましょう。

まとめ

PRP療法は、人に備わっている自然治癒力を活用しておこなう再生治療

PRP療法は、人に備わっている自然治癒力を活用しておこなう再生治療のひとつで、自己の血液を利用して自然な治癒反応を促します。通常の美容医療に比べて高い技術力が必要であるため、豊富な実績や技術力のある医師を選ぶことが大切です。

PRP療法を検討している方は、Z Clinicでの治療がおすすめです。額、眉間や上口唇・ゴルゴライン・法令線・目の上・目の下など、顔全体のお悩みに対応しています。また、ダウンタイムは1日と短く、シャワーや入浴も当日から可能です。

治療前のカウンセリングでは、手術に関するお悩みを細かくヒアリングし、患者様の不安を取り除けるよう努めています。PRP療法の施術を受けようか迷っている方も、どうぞお気軽にご相談ください。

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